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2008/03/25 (Tue)

裁判員制度の影響〜取り調べの可視化〜


 読売新聞によると、・・・・最高検は21日、裁判員制度での迅速な審理を目的とした取り調べの録音・録画を4月から全国の地検に拡大する際に「撮影は一部にとどめ、全過程では行わない」との方針を表明した。捜査への影響から全過程の「可視化」に反対する意見が現場の検事に多いことを踏まえた判断。来年始まる実際の裁判員制度にも同様の方針で臨む意向だ。全面可視化を求める日本弁護士連合会はこの方針を批判し、「個々の事件を担当する弁護士が問題点を法廷で明らかにしていく」としている。・・・とのことである。

 現在の裁判では、被告人が法廷で裁判官に話す言葉よりも、取調室という密室の中で作成されて調書の方が信用されている。調書を読むのではなく、直接証人の話を聞いて判断することが原則(伝聞排除の原則)となる裁判員制度の実施の前に、今までは実現が困難と思われた取り調べ過程の録音・録画が導入されようとしている。導入の範囲に問題はあるが、導入されること自体は本当に画期的なことである。ちなみに、英国ではずっと前から取り調べは全件録音等がなされている。

 刑事裁判に市民が積極的に関わることはとても大切だと思う。市民が市民の犯した刑事事件を裁くというのは、裁判員にとってみたら責任が伴うことではある。しかし、今までのような市民の代表である職業裁判官だけに刑事事件を委ねているだけでは不十分だ。

 市民自ら刑事裁判に関わることで、刑事事件は他人事ではなくなる。刑事事件の実際に接してみたら、きっと、自分が被害者だったらという視点だけではなく、加害者になってしまったら、あるいは、被疑者にされてしまったらという視点で物事をみることができるのではないだろうか。外野から「縛り首だ。縛り首だ。」と叫ぶことは簡単だが、いざ、自分がすべての事実を吟味して責任の有無、量刑まで判断しなければならないとなると、そう簡単には叫べない。

 どうして刑事事件が生じるのか、どうして何度も何度も罪を犯してしまうのか、厳罰に処すだけで犯罪は少なくなるのか、刑事政策、社会政策はこれでいいのかなど市民みんなで犯罪のない社会をめざして行くというのが理想ではないだろうか。

 現状の有罪率は異常だ。職業裁判官の元では冤罪は減らないと思う。市民の目がとても大事だと思う。
 罪を犯した者を逃さないことはとても大切だが、それ以上に無辜の囚人をつくらないことも大切だと思う。

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