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2008/03/28 (Fri)

カップヌードルと北海道大学


 報道によると、日清食品は21日、「カップヌードル」シリーズの容器を4月に刷新すると発表した。これまでは発泡スチロール製のカップを使用していたが、二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない紙製に変更し、原料表示も改良した。容器の大幅変更は71年の発売以来初めて。新たな容器は原料の約8割が紙で、外側はポリエチレンで覆い、柔らかい手触りを維持した。従来のものに比べ、1個当たりのCO2排出量を22%削減できるという。また、外面の表示には原料に含まれるアレルギー物質の一覧などを新たに加えたということだ。

 カップヌードルが出始めたときは、カルチャーショックだった。お湯を入れて3分間で食べられるというのは衝撃的だった。中学校3年の頃だったと思う。

 高校受験のために進学塾には通っていなかった私だったが、さすがに受験の前の冬休みは不安になって、当時有名なスパルタ進学塾の英進の冬期講習にでかけた。おにぎり持参で長時間講義を受ける日々が続いた後、テストが大量に出される試験日がある。

 その夜は遅くまでかかり、バスで真駒内上町4丁目で下車。その後は、徒歩で20分くらいかけて、C団地という長屋に戻るのだが、コンビニエンスストアなど全くない時代である。小腹が空いたところに、丁度、カップヌードルの自動販売機の前を通りかかった。交通費として持っていた小銭で、カップヌードルというものを初めて購入した。

 自宅に戻って、お湯を沸かして、注ぎ、待つこと3分。カップヌードルを啜った。美味しかった。両親はどこが美味しいか分からないと言ったが、自分は美味いと感じたのである。

 後に、このカップヌードルの麺の開発に携わったのは北海道大学農学部出身の方であるという噂を聞いたことがある。プロジェクトXでも取り上げられていたように思う。開発を担当された方は来る日も来る日も麺、麺、麺の毎日だったという。

 このような開発は、鈍牛のような者にしかできない。北海道大学法学部のS教授から、「北海道大学の良さは鈍牛であることだ。」といわれたことがある。慶応大学や東大出身者なら毎日毎日麺を食べたりすることはせずに、開発しようとしただろう。しかし、北海道大学だからこそ、毎日毎日麺を試食し続けたのだというのである。

 その時は、北海道大学を馬鹿にしたような言葉として受け止めていたところがあるが、大学を卒業して社会に出て、本当に鈍牛のような人間は必要だと感じている。実際に、取り組んで、試行錯誤を繰り返す現場主義。きれい事ですませない現場主義。執拗にあきらめない現場主義。それが大切なのだと。

 サラブレッドだけでは社会はなりたたない。鈍牛が農地を耕してこそである。

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