2008/08/14 (Thu)
交通事故賠償事件に関する当職事務所の方針〜その2〜後遺障害の認定2008:08:14:09:30:57
●(加害者請求と被害者請求)
後遺障害には1級から14級までの等級があり、自賠責保険調査事務所が算定をすることになる。後遺障害の等級認定は、相手方保険会社を通じて、申請をすることが大半だ。これを加害者請求と呼ぶ。加害者側で、医療証拠などを揃えて申請をすることになる。
但し、被害者側が申請しても構わない。被害者請求と呼ばれる制度だ。但し、カルテなどの取付を被害者自ら行わねばならないので手続的には面倒が伴う。
●(後遺障害認定基準)
どのような場合に後遺障害が認定されるかについては、自賠責の基準で定められているので、それに該当しなければ後遺障害とは認定されないというのが原則だ。たとえば、関節障害であれば、関節の可動域など醜状痕ではその面積等で後遺障害に当たるか、当たるとして何級かが決まることになる。
●(入通院慰謝料)
後遺障害が残存していないという結果であれば、賠償の項目は、治療費、交通費、休業損害、入通院慰謝料などになる。入通院慰謝料とは、治療のために入通院したことによって被った精神的苦痛に対する慰謝料のことである。入通院期間が長い程高額な慰謝料となる。
●(後遺症慰謝料と逸失利益)
後遺障害が認定されると、これらに後遺障害慰謝料と逸失利益が加わる。後遺障害慰謝料は後遺症の等級が高いほど高額となる。また、逸失利益は年収を基礎に67才までの生涯賃金のうち、労働能力を喪失した割合分を意味するが、喪失割合は14級で5%〜1級で100%と段階的に認定される。また、生涯賃金の一部または全部を一括してもらうことになるために、ライプニッツ係数などで中間利息を控除するという計算要素が加わる。
●(法律相談のタイミング)
自賠責調査事務所による等級認定がなされると、保険会社側から、損害算定書が提示され、それに納得すると示談書の取り交わしということになる。
交通事故相談で一番多いのは、保険会社側から損害算定書が提示された段階だ。示談額が適正かどうかで悩んで相談という方が多いようだ。
●(相談の肝)
当職事務所では、保険会社からの提示額を一項目ずつ分析的に検討し、各項目が適切に算定されているかを見ていくことにしている。提示額が低額に過ぎないかどうかをチェックする基準は裁判所で採用されている基準に照らしてどうかということだ。
実はこの検討作業で弁護士の実力が問われると言っても過言ではない。・・・・・・以下、明日に続く・・・

