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2008/09/06 (Sat)

物足りなかった藤田嗣治展

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 先日、近代美術館で開催されていた藤田嗣治展を観に行った。近代美術館は、北海道の画家達の特集で、豊島輝彦画伯や神田日勝画伯の絵が展示されているのを観に行って以来だから久しぶりになる。神田日勝画伯の作品は遺作となった馬の作品や一人裸電球の下で膝を抱えている絵が有名だが、これらの作品は圧倒的な迫力を放っていたことを鮮明に記憶している。豊島輝彦画伯の絵は廃船というタイトルの絵が展示されていたが、同画伯の作品(静物画)は、縁あって事務所の執務室に飾られている。

 さて、藤田嗣治画伯の展示だが、猫を抱いた自画像や擬人化したような「猫」の「争闘」を直にみられたのは大変良かったのだが、同画伯が戦後パリに行ってしまったのかについて全く解説されておらず、大いに物足りなさを感じた。時代を追って作品が展示されているが、戦中戦後の記述がそっくり飛んでしまっているのだ。自宅には同画伯の作品集があるが、作品はもっとあるはずなのだが、数も少なかった。今回は余り集まらなかったのではないだろうか。このあたりにも物足りなさを感じた。

 フランスに行って時代の寵児になり、日本に戻ってきて戦争に巻き込まれ戦争画を書くこととなり、戦後、引責をさせられるようにして、パリに旅立ち、日本の国籍を放棄し、その後一度も日本の土を踏もうとしなかった。そのことを知りつつ、作品を読むとまた作品が違って見えるのだが・・・。

 藤田嗣治は忘れ去られた画家なのだ。その画家が今注目を集めているから、時代というのは不思議なものである。
 それでも藤田作品は、戦前は大いに評価されていたが、ゴッホは生前は一枚も絵が売れなかった程評価されていなかった。美術館に行くと、ゴッホの作品からは異彩が光って、圧倒的な力を感じる。どうして、この作品達が売れなかったのか、不思議でたまらなくなるのだが・・・・。

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