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2008/09/09 (Tue)

予備検体を調べてもらえますか。

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 報道によると・・・・日本相撲協会再発防止検討委員会は、露鵬と白露山が大麻を吸った疑いが極めて強いと判断したとのことである。ドーピング(禁止薬物使用)検査専門機関の精密分析で出た尿中の大麻成分濃度は、自分で吸引したと判断される基準値の露鵬が5倍、白露山が10倍。この結果、「自分で吸ったと判断せざるを得ない」ということのようだ。・・・

 検査専門機関のホームページには、検査の手順が記載されている。その手順はこうだ。
1 採尿では同性の監視のもとに一次検査用の「A検体」、保管用の「B検体」を各々所定量採取(B検体は一次検査でドーピングの疑いが生じた場合の再検査に使用します)。 尿容器はさらに別容器に入れて二重とし、シールで封印される。
2 検査の結果ドーピング物質が検出された場合、別の分析担当者が同一検体を再度分析し、その結果が初回時と一致するれば、反応ありと判断される。
3 医事委員会で再分析が必要と判断された場合、選手関係者、委員会関係者、検査責任者の立会のもとに、封印・保管しておいたB検体を用いて確認試験が実施される。

 このように正式なドーピング検査では、尿を全量消費することはない。予備検体を、選手から異議が出たときのために保存している。

 ところが、覚せい剤取締法違反の刑事事件では尿は検査のため全量消費が原則とされている。だから、もし、尿を採取されて覚せい剤反応が出たと言われても、予備検体と調べてもらえますかとは、被疑者は言いたくても言えないのである。
 オリンピックのドーピングによるメダルの剥奪と、刑事責任のどちらが厳密さを要求されるかと言えば、刑事責任の方であるが、その検査は実はドーピングの方が厳密なのである。

 尿の取り違えはなかったのか、検査方法に間違いがなかったのかは、被疑者は争えないのである。本当にこれでいいのであろうか。
 日本では後から検証したくても記録を保存しておらず検証できないということが多い。構造計算書しかり、教員試験テスト結果しかり。柔道代表の選考手続しかり。どうしてなのか。それは日本では適性手続の保障の考えが不足しているからではないだろうか。適性手続の保障は憲法で保障されている大事な原則である。もっと、手続の透明性、公平性などについて考えてみてはどうだろうか。
 ハリウッド映画のダーティハリーを見ても分かるとおり、取り調べ過程に不適正があれば、証拠から排除され、有罪判決は下されない。一方、日本では殆ど結果オーライだ。どんな取り調べでも真実が発見された場合には何でも許されることになりがちだ。

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