2008/10/31 (Fri)
どの土俵で、どのルールで戦うのか2008:10:31:20:14:29
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プロテニスの世界ではサーフェイスと呼ばれるテニスコートの素材が勝敗の行方に大きく影響を与えることは余りに有名だ。例えば、現在ランキングナンバーワンのスペインのラファエル・ナダルは、スペイン出身でクレーコートで多くの練習を積んで来たので、クレーコートを得意とする。クレーコートでは、球が不規則に変化する上、球足が遅くなり、かつ、靴底をスライドしてストップさせるというフットワーク技術を使える。このため、最近までナンバーワンだったロジャー・フェデラーにも、クレーコートでは殆ど負けず、ローランギャロスでは3連覇を成し遂げた。
逆に、フットワークが使いづらい、芝やハードコートでは思うように成績が伸ばせなかったが、徐々に実力を付け、特に、球が不規則に変化しやすい芝コートでは実力が発揮されるようになった。強烈なトップスピンとスライスがバウンドしてから微妙に変化をする球筋になるらしいのだ。ということで、彼は、芝コートを克服して、ウィンブルドンとローランギャロスを両方を征した。わずか数週間しか間のない二つの種類の特徴あるサーフェイスで行われるメジャー大会を同一シーズンで優勝するというのは至難の技で、最近では伝説のビヨン・ボルグが達成したくらいであった。
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オリンピックやWBCの野球でも、使用球、延長戦のルール等がその勝敗に大きく影響するし、サッカーの試合にしても、グランドのコンディションが大切だ。また、フィギュアスケートでは、採点方法に適合した演技が求められるし、ジャンプでは日本人対策でスキーのサイズに制限が設けられ、それがゆえ日本人選手は上位に進出できなくなった。
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このように、どのような土俵とルールで相手と戦うのかは極めて重要なことであるが、実は、紛争の解決も同じなのである。相手の出方を待っていたのでは駄目なことが多い。こちらから攻勢に出て、土俵をこちらから設定して相手を引き込み、交渉を優位に展開させることが必要である。逆に言えば、相手方の出方を待っていたのでは、相手方の設定した土俵とルールに引きづり込まれてしまうのである。だから、政治力や経済力などがない人は、訴訟という政治力や経済力と全く関係のない土俵とルールで戦うべきなのである。また、相手方がイリーガルな方法で交渉しようとしてきているのであれば、公の場で堂々と戦う方法を選ぶべきであろう。
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裁判を嫌がるということは、もっとも戦いやすい土俵を放棄し、相手の設定したルールで戦うことを強いられることに繋がる。裁判をおそれてはいけない。「裁判沙汰」という言葉は死語になって欲しいと思う。
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写真は、戦前弁護士が用いていた法服と帽子(札幌資料館にて)

