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2008/12/17 (Wed)

今年の司法研修所卒業試験結果発表〜合格者のレベルにあった修習を〜

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 朝日新聞によると・・・・最高裁は16日、司法修習生(新61期)のうち1811人が司法研修所の卒業試験を11月に受け、101人が不合格になったと発表した。過去に卒業試験を不合格となり、再受験した33人のうち12人も再び不合格で、「落第」は過去最多の113人となった。
 昨年より受験者が約800人増えており、全体の不合格率は昨年の約7.2%から約6.1%に下がった。ただ、100人以上が不合格になったことで、法曹養成のあり方についての議論が再び広がりそうだ。
 卒業試験は5科目で、1科目でも基準に達しなければ合格しない。不合格となった場合は一度、修習生としての身分を失うが、再度修習を希望して採用が認められれば、翌年改めて試験を受けることができる。
 最高裁は卒業試験について「司法修習の課程をごく普通にこなしていた司法修習生にとっては、容易に合格レベルの答案を作成できる」と説明しており、難易度は変えていないという。昨年から追試をなくしており、不合格率が高止まりしている。・・・・とのことである。

 一番の問題は、「司法修習の課程をごく普通にこなしていた司法修習生にとっては、容易に合格レベルの答案を作成できる」というコメント。もしそうならば、不合格者が100人以上も出ると言うことがどういうことなのかを考え直さねばならない。
 私たちの試験制度の場合、研修所卒業試験に不合格となるものは、1人か0人であった。10名以上不合格になるとは考えられなかった。それだけ司法試験が難しく、その網をくぐるのが難しかったのである。ところが、新司法試験はその網が非常に粗くなっているということを意味する。ごく普通の修習をしても容易に合格答案を作れないというのであれば、そもそも新司法試験の精度を見直す必要があるのではないだろうか。
 考えてみれば網も粗くなるはずだ。以前は択一試験で2万人から5000人に、論文で500人に、さらに口述で1割程度ふるいにかけられていた。新司法試験は択一・論文の一発型で、大切な口述試験もない。

 新司法試験制度に合格をしたら、相応の実力があるから国費で修習をさせるのであろう。それなのに研修所の卒業試験で大量に落としてしまうというのは、国費の無駄遣いであろう。実務修習地で一生懸命指導している弁護士にとってもむなしさを感じる。

 日本という国は極端である。割り切りが激しすぎる。セイフティネットなく何でも切り捨てである。小泉政権下の政策は全て共通しているのがセイフティネット無き自由競争の導入である。新司法試験制度も小泉内閣によって、断行された。

 司法試験に一生懸命何年も努力して合格して、ようやく新司法試験制度によって合格して、意気揚々と修習した者に対して、普通の修習をしていたら合格できたと言い切るのはどうかと思うのである。ロースクールで殆ど実務を学んでいない修習生に、いきなり実務に飛び込ませ、最後の2ヶ月間だけ研修所で教育するということで、本当に教育になっているのか疑問である。

 実務修習重視というのは、司法修習生のレベルが高レベルであることを当然の前提としている。もし、実力が足りないというのであれば、研修所の座学を増やして基礎を養うべきだ。基礎力がないものに、いくら実務で学べといっても無理だ。

 新司法試験のスクリーニング力のなさを前提とした実務修習の在り方を真剣に考えないと、有望な若者の大切な時間を本当に無駄にしてしまう。
 

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