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2009/02/19 (Thu)

無罪事件(診療報酬詐欺事件)が確定しました!

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 毎日新聞の報道によると・・・レセプト(診療報酬明細書)を偽造して約920万円をだまし取ったとして詐欺などの罪に問われたが、1、2審で無罪判決が出た北見市留辺蘂町の診療所「小助川クリニック」の男性院長(47)について、札幌高検は上告期限の17日、上告を断念し、男性の無罪が確定した。1、2審とも共犯者とされた札幌市内の元医療事務会社社長(57)と元診療所職員(41)=いずれも有罪確定=との共謀の有無が争点だったが、今月3日の札幌高裁判決は「元社長が独自の判断で不正請求を始めた可能性が非常に高い」と指摘した。事件は社会保険庁の刑事告発を受け、札幌地検特別刑事部が捜査した。札幌高検の向井壮(つよし)次席検事は「判決に不満があるが、上告理由が見当たらなかった」と話した。・・・とのことであった。なお、報道にはないが、共犯者とされた者達には執行猶予判決が下っている。

 本件は札幌地検特別刑事部が直接捜査した案件である。検察官は、警察の行き過ぎた捜査をチェックするという役割も担っているのだが、検察官自らが捜査をすると事実を客観的に見る目が鈍る可能性が高い。本件では、診療報酬の詐害だから、診療報酬の入る病院長が首謀者に違いないという先入観が捜査側にあったとしか思えないのである。
 経営破綻に陥っていない病院、しかも、贅沢も豪遊もしていない病院長、地域医療に懸命に取り組んでいる病院長が、自分の医師生命を賭けて、診療報酬の詐欺をするということは先ず考えられないはずである。病院の会計状況をきちんと調査してくれていたらと思わざるを得ない。

 冤罪が生まれる典型例の一つは、共犯者が第三者を一緒に共謀したとして、刑事事件に巻き込むパターンである。本件もそのパターンであった。捜査官がある人物が首謀者だろうと考えて捜査をしていると、その意図は取り調べを受けている者達は容易に理解することができるから、捜査官の意図にそった供述をすれば刑が軽くなると考える。そして、捜査側も捜査官の意図に沿った供述をする者を優遇するのである。
● 
 病院長も、刑事事件とは無縁と思って生活してきた。本件事件はまさに青天の霹靂であった。刑事事件は、品行方正な者でも、ある日突然見に降りかかってくるものだ。

 もう一つ、診療で忙しく、多数の入通院患者を抱えているのに、あえて、病院長を逮捕勾留する必要はあったのであろうか。逮捕、勾留後、しばらく保釈も叶わなかった。その間、地域にある病院には代診に来てくれる医師などいるはずもなく、病院は一時休業し、多くの職員も転職をして新たな職を求めざるを得なくなった。また、患者も別の病院に転院することを余儀なくされた。
 このまま病院が破綻したら、国はどのような責任をとってくれるのだろうか。

 刑事事件によって、逮捕勾留されただけで、市民は大きなダメージを被ることになる。日本では、簡単に逮捕勾留がなされ、保釈も容易に通らない。否認していれば、なかなか保釈もなされない。一般の人々は自分が逮捕勾留されることはあり得ないと思っているから、簡単に身柄が拘束されることに本当に鈍感だ。むしろ、刑事事件の厳罰化を求めて止まない人が多い。それは自分は絶対に捕まるようなことはないと確信しているからだろう。
 志布志事件を含め多くの冤罪は、普通の人々の上に起きている。
 

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