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2009/02/27 (Fri)

お奨めの一冊 vol.4・半藤利一著・「幕末史」・新潮社(1,800円)

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 半藤氏は、文芸春秋社で編集をしていた時、松本清張と司馬遼太郎の担当だったことでも有名。半藤氏の著書の「昭和史」「昭和史 戦後編」は、日本が太平洋戦争に何故突入したのか、戦後どのように日本は復興したのかを、寺子屋の教師風に語っている本だ。日本史では、有名な出来事をプロット的に暗記しているが、本当はそれを繋ぐ線があることに気づかされる。
 特に、昭和史では、半藤氏自身の体験も重ね合わせられているから、その当時の時代の雰囲気が直截に伝わってくる。

 今回の「幕末史」では、ペリーの黒船来航から大久保利通暗殺に至るまでの期間が取り上げられている。単行本で、450ページと大部だが、活字も大きく、分かりやすい語り口のため、あっという間に読み進めることが出来る。教科書がこのような語り口だったら、高校や中学校の授業もさぞかし楽しかったろうなあと思わずにいられない。
 歴史的事実は動かせないものであるから、もちろん結論は分かっているのだが、途中経過からするとどう考えてもその歴史的事実は起きるはずがないはずと思ってついつい読んでしまう。推理ドラマでいえば倒置物と言われるスタイルと同じだ。つまり、一種の謎解き風にもなっていて興味が尽きない。

 歴史というのは面白いもので、その時の決断が、その時は単なる決断に過ぎないのに、後から振り返ってみると世の中を左右してしまうということがあるものだ。

 幕末は、天命を背負った傑出した人物が登場しては、それぞれの役割を果たし終えると、暗殺されたり、病気になったりして、舞台から去っていく。本当に「天命」を感じてしまう時代だ。特に私が興味をそそられるのは、坂本龍馬が活躍した薩長同盟結成までの過程、西南の役に至る経緯などだ。

 この本で、坂本龍馬に興味を持ったら、是非、司馬遼太郎の「竜馬が行く」を読んで欲しい。来年の大河ドラマを待たないで原作を読むべきだ。特に、若い世代に読んで欲しい。そして、大久保利通に興味を抱いたら、やはり司馬遼太郎の「翔ぶが如く」を読んでもらいたい。こちらは熟年の皆さんに読んでもらいたい。どちらも単行本で出ている。

 幕末史のお奨め度は、★★★★☆

 その他の読書履歴
1 「人間関係力」困ったときの33のヒント・齋藤孝著・小学館101新書
  人間関係に悩んだら読んでみてはどうでしょう。★☆☆☆☆☆
2 人生は「引き算」で上手くいく・人生戦略会議著・WAVE出版
  アラウンドサーティの方々に読んで欲しい本。★★☆☆☆
3 リンボウ先生の「大人の知的旅行術」・林望・オータパブリケイションズ・1300円
  旅のヒントにどうぞ。★☆☆☆☆
 

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