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2009/03/05 (Thu)

お奨め映画 vol1・「ペーパー・チェイス」〜ロースクール・日米の差〜

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 ペーパー・チェイス (The Paper Chase) 1973 US 監督:ジェームズ・ブリッジス 出演:ティモシー・ボトムズ、ジョン・ハウスマン(アカデミー助演男優賞)、リンゼイ・ワグナー、エドワード・ハーマン

 「ペーパー・チェイス」はハーバードロースクールが舞台になっている。鬼教授の契約法専門家の教授キングスフィールド(ジョン・ハウスマン)の下で、主人公を初め学生達が必死になって勉学に励む様子が描かれている青春もの。物語は、ハーバードロースクールで如何にしてAをたくさんとるかということを競い合う学生達を描いている。厳格な名物教授キングスフィールドと、その教授からA判定をもらおうともがく主人公の学生ハート。そして、その名物教授の娘と知らずに、恋に落ちてしまう。果たして、ハート達はA評価をもらえるのか・・・。

 この映画が上映されたのは、丁度私が15歳の時だが、大学生になってテレビで観たのが最初だった。当時は北大法学部の学生として司法試験を目指していたが、ロールクール制度がどのようなものかも理解しないまま、ただただその面白さと、自分と同じく司法試験を目指している主人公に感情移入しつつ惹かれていった。

 将来、日本にもロースクールが出来て、その非常勤講師になることは当時司法試験にすら受かっていない自分には、思いも寄らなかったことであった。アメリカの授業はソクラテス問答式で進められ、教授から予め学生に資料を渡され、学生はそれを読んで事前準備をしてから授業に臨むのだが、単に資料を読むだけではついて行けない。教授との問答に的確に受け答え、自分なりの立論をしていくには、周辺の判例や学説をフォローしておく必要があるからだ。
 途中で、瞬間的記憶能力を有する天才やIQが非常に高い学生が出てくるが、ロースクールではそれでは全く通用しないと言うことが思い知らされる。
 ペーパーテストだけではだめで、100名近くいる授業で、常に発言をし、教授のマシンガンのような質問に答えて、教授に名前を覚えてもらわないと、もらえない。

 何故学生はそうまでして頑張るかというとロースクールの成績で、就職先も大きく左右されるからだ。特に、有名な教授の授業でA評価をもらったと言うことは大きな加点要素となる。
 一方、今の日本のロースクールの成績評価はまだまだペーパーテスト中心だ。また、授業でも学生の発言が少ない。授業の成績は、就職と関係がないのだ。弁護士を雇い入れる法律事務所でも成績は余り重視していない。この辺りが日本とアメリカの違いの原因かも知れない。

 この映画は、そのような日米のロースクールの在り方、アメリカの大学の厳しさを知るにはとっておきの映画だ。
 元大臣の竹中平蔵著・竹中式マトリクス勉強法・幻冬舎(950円)には、竹中平蔵氏が一週間は何故日曜日から始まるのかとという項目で、以下のようなことを書いている。
 「ハーバードの学生は、金曜日の授業が終わったときは、一週間が終わった開放感で皆パーティー気分になります。しかし、浮かれているのはせいぜい土曜まで、日曜日になると、さっそく翌一週間の予習が始まります。その様子と来たら、みな目の色が変わるほど。日曜日の夕方ともなると、図書館の駐車場は満杯で、空きを探すのに苦労をするほどでした。勉強する人にとって、日曜日にはまさに一週間の始まりなのです。」という記載がある。

 (無駄知識)・・・ヒロイン役で、離婚協議中のキングスフィールドの娘は、リンゼイ・ワグナーが演じている。リンゼイ・ワグナーは、私が中学時代、日曜日の午後10時30分から1時間の枠でSTVで放映されていた「バイニックジェミー」の主人公。この枠は、「チャーリーズエンジェルズ」「スーパーライダー」と人気アメリカ実写物が放映されていてとても楽しかった。
 

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