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Sammy'sダイアリートップ > お奨めの一冊vol.8 大前研一著・「知の衰退からいかに脱出するか」・光文社(1600円)〜少年ジャンプ世代、ゲーム世代、携帯世代〜

2009/03/27 (Fri)

お奨めの一冊vol.8 大前研一著・「知の衰退からいかに脱出するか」・光文社(1600円)〜少年ジャンプ世代、ゲーム世代、携帯世代〜2009:03:27:05:14:13

IMG_0367.JPG ○
 サイバー化が進んだグローバル経済社会では、「勝ち組」が国境を越えて「負け組」からどんどん富を奪い、しかも、その構造が固定化されるおそれがある。今の時代、鎖国など不可能だ。サイバー社会には、「できるヤツ」と「できなヤツ」の二種類しか存在しない。そして、現在、両者の格差は本当の格差社会とはこのことではないかと思えるほど急速に開いている。すなわち、できるヤツに富は集まり、できなヤツは負け続ける。大前氏はこのことにまず恐怖を抱いてもらいたいとする。その上で、日本人一人一人がIQを高めていき、今後も経済的繁栄を持続できる日本を目指して欲しいと述べている。衣食足りて礼節を知る。すなわち、人々の経済的生活が豊かになればなるほど、宗教的、民族的、あるいはナショナリズム的問題は解決の方向への向かうと大前氏は考えている。
○
 大前氏の世代分類は面白い。・・・・少年ジャンプ世代とは、少年ジャンプで育った世代だ。少年ジャンプに掲載された漫画は、努力・友情・勝利という三つの要素が入った物語だが、勝利は極めて身近な狭い世界でのハピネスで、小さな夢と身近な友達、そして幸せだった。そいういう世界観は大事だが、非常に内向きで、小さな事で簡単に満足してしまうスモールハビネス人間を大量に作ってしまった。・・・と指摘する。子どもの頃から、三国志や歴史書、冒険小説を読んでいる世代とは全く違うと嘆く。ところが、最近、その少年ジャンプも売れなくなってきた。連載形式でネームを読むのがかったるいという子ども多くなってきた。
 次に来たのはゲーム・キッズ世代だ。今会社の中心の40代より、30代のゲーム・キッズ世代の方がIT機器に慣れている。しかし、その慣れているゲーム・キッズ世代が、少年ジャンプ世代等の上司に有効に利用されていないのが問題だとする。
 そして、現在は、ケータイ世代だ。一番の問題は、無欲だといこと。サイバー空間を無条件に受け入れている。メールから、ショッピングまで全てケータイ一台で済む時代になった。ケータイ文化が進んでいるのは、我が国の最大の特徴。何から何までケータイで済ませる国は日本しかない。そして、ケータイ世代の特徴は、パソコンを使わないと言うこと。そして、何より無欲。クルマ、食べ物、最新電化製品より、ケータイ。ケータイがあれば、満足している。しかも、そのケータイは日本独特のシステムで日本国内のサイトしか見ることができない非互換性のシステムになっている。・・・・
○
 大前氏の指摘は、英語教育にお及ぶ。・・・・・気がつけば、アジアで日本人だけが英語を話せない。もう、これでは国際競争に勝てないと指摘する。確かに、韓国でも、中国でも、ベトナムでも、インドでも英語は通用しているが、日本では英語を話せない人が多い。それは、英語を話す人がいないからだ。すなわち、外国人が少ないからだ。飯を食っていく手段の三種の神器は、英語、ファイナンス、IT(それを駆使した論理的思考、問題解決法を含む)で、この三つは、大学時代にぴかぴかに磨いていなければならない。それなのに、日本の大学生はバイトで忙しく、就職試験の面接で、私は特徴のない人間ですが、誰とでも仲良くやっていく自身があります」などと平気で挨拶し、企業もそれを歓迎しているのは問題だとする。・・・・
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 そして、日本人の最近の行動についても鋭く指摘する。・・・考えても行動しない、心配しても対策を立てない、すなわち日本人は思考停止状態に陥っていると言う。確かに、本を読んでも、それを実行しようとする人は殆どいないし、本すら読もうとしない人も多い。
 日本人は有効にお金を使っていない。死ぬときが一番金持ちだと言われてる。貯めたお金はこの世に置いて、あのお金で若いときこういう事をやっておいたら、こうやって使っていたら・・・と後悔しながら死んでいくそんなバカな生き方があるだろうか。
 知の衰退は、為政者にとっては、好都合なことでもある。自ら考えて、その考えにしたがって、行動することをしなければ駄目だとも言う。
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 物事は多面的に見なければならないが、大前研一の様々な指摘は、一面的には鋭く現在の日本人の陥っている状況を鋭く指摘していると思う。
 是非、一読して欲しい。目から鱗状態になるのもいいし、反発を感じるのも良いだろう。何かを感じて、行動に移してもらいたいと思う。

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