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2009/04/27 (Mon)

SMAP草彅剛さん逮捕をめぐる法的問題〜その2〜

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 捜索差押えは、裁判所が令状を出さなければできませんが、その要件は、被疑事実が存在すること、対象が被疑事実と関連性を有すること、被疑事実の捜査に必要なこと、相当性を有することが求められています。特に、相当性の判断では、捜索・差押えは、被対象者のプライバシーを侵害する行為であるから、刑事司法上の利益が被対象者の不利益に優越する必要があるから、裁判官は被疑事実の軽重、態様、代替証拠の有無、捜索・差押えの対象・範囲、被対象者の不利益を考慮してなされるべきとされています。

 本件は公然わいせつ罪の被疑事実で令状が出されたようですが、公然わいせつ罪に必要な証拠は自宅にはないはずです。だとすると、この捜査は誰もが感じているように、覚醒剤などの薬物を自宅に所持しているのではないかという、公然わいせつ罪とは別の目的でなされたものでしょう。令状を発布した裁判官もそのことくらいは判っていたでしょう。
 それを知りつつ、令状を出したとしたら非常に問題だと思います。

 実は、日本の刑事司法においては、令状主義が殆ど機能していないというのが悲しい現実なのです。
 アメリカ映画では、捜索差押え手続きに違法があれば、それによって獲得された証拠を法廷では使えないというシーンがでてきます。例えば、映画「ダーティーハリー」では、クリント・イーストウッド演ずるところの、ハリー・キャラハン刑事が少女を誘拐した犯人をフットボール場で捕まえたものの、証拠がすべて違法な手続によって獲得された等と言われて、有罪に出来そうもなく、保釈されて容疑者が出てきた。そこで、ハリーは容疑者に銃を抜かせて正当防衛の下に射殺するというシーンが出てきます。この映画は一面アメリカの厳格な刑事手続に対する批判という面も持っているのです。有名な刑事コロンボにしても、実際の法廷ではあの程度の証拠では有罪に出来ないと言われています。
 これに対して日本は結果オーライです。どんな手続きでも証拠が出てきたら、OKという感じなのです。

 貴方が草彅さんと同じ立場になったとしたらどうでしょうか。自宅まで警察が来て捜索されたら、もう家族の信用も近所の信用もなくなってしまいませんか。知られたくないことまで暴かれてしまってそれでいいですか。

 逮捕・勾留も、本当に容易に発布されてしまいます。逃走の虞れ、罪証隠滅の虞れがないのに、10日間も勾留しておくことは必要がないはずです。草彅さんにも勾留は認められることはなかったと思いたいですが、勾留請求されていたら、認められたかも知れません。皆さんは、あの状況で草彅さんが逃走したり、公然わいせつの証拠を隠滅する虞れがあると思いますか。

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