2009/07/29 (Wed)
お奨めの一冊vol.12 清水真人著・首相の蹉跌・ポスト小泉権力の黄昏・日本経済新聞出版社(1900円)2009:07:29:12:19:15
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衆議院が解散されました。自民党への支持率低下が報道されていますが、麻生首相の個人的力量によるものではないと思います。大企業を保護する様々な政策により、失われた10年から脱出、一旦景気は回復傾向になったものの、それが労働者の利益に全く結びつかなかったことが一番影響しているのではないでしょうか。労働者を無機質化させ、非個性化し、流動化させ、企業は賃金を低く抑えて、企業は体力を回復しましたが、内需は高まりませんでした。
単純に考えると、世の中で一番多い職業は労働者でしょう。資本家と呼ばれている人々はごくわずかです。労働者が企業が安定しその企業によって自分の生活が保障されていると思えば、企業の推薦する候補者に投票するでしょう。いわゆる集票マシーンです。ところが、企業が安定しても、労働者に恩恵が来ない、むしろ、派遣社員ばかりだということになれば、集票マシーンが動くはずがありません。
自民党政治の支持基盤が怪しくなったのは、いわゆる昔ながらのサラリーマン(正規雇用社員)が少なくなってしまったからという単純な理由かもしれませんね。
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労働者の目線に立って、労働者の理解を得て行くのかというのが最大のこれからの政治課題になるのではないでしょうか。イギリスもフランスもアメリカも政権交代によって、その時代その時代に適応した政策を掲げた党が政権を取り、下野していた政党は次期政権担当を目論んでよりよい政策を検討する。そこに、一番の特徴があるはずです。政権を維持できなくなったら、一旦下野して、早期の政権復帰を目指すという選択肢もあったように思います。一旦下野してしまったら、何もかも失うという思いが首相にあったのかもしれませんね。
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さて、今回お奨めするのは、ポスト小泉の歴代首相がどうして短期政権で終わったのかという理由を探っていく本です。小泉首相が何故誕生したのか、長期政権を維持できたのは何故か、安倍首相、福田首相はどうして短命に終わったのか、麻生首相と小泉首相との違いは何か・・・この本は現実に起きていた、しかし、我々が気がつかなかった事実を一つ一つ追いながらそれをわかりやすく説いています。政治に興味が無い方でも、一つの歴史ドラマとして、興味深く読めると思います。
但し、賞味期限は選挙の日までです。

