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2009/07/21 (Tue)

札幌高裁の判事「弁護士増で質低下」母校の同窓会HPに投稿

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 北海道新聞のHPに以下のような記事がありました・・・・札幌高裁民事部判事が、出身高校の同窓会ホームページへの投稿で「法曹資格者を毎年3千人程度に増員することは問題。弁護士の増加は良いことだけではない。弁護士の質の低下傾向がはっきりとうかがえる」と指摘していたことが11日、分かった。法曹人口については、政府が司法制度改革の一環として2002年、司法試験合格者を2010年ごろに年3千人まで増やす計画を閣議決定。しかし質の低下などを懸念する声が相次ぎ、日弁連は増員のペースダウンを求めている。現職判事が司法制度をめぐり、半ば公然と批判するのは異例。投稿は「民事裁判はなぜ時間がかかるのか」と題し、同窓会ホームページに掲載された。判事は、法律用語を正確に理解していない弁護士がいると指摘。裁判に時間がかかる一番の要因を、弁護士らの当事者が「十分に事実関係を調査せず、主張すべきことを主張しないことにある」としている。・・・・

 裁判官が余り発信・表明をしない風潮のある日本では珍しいことなのかもしれませんが、裁判官にも意見表明の自由はあるのであるのですから、私はこのような投稿をしたとしても何ら問題ないし、逆に、このような母校のHPに文書が掲載されたこと自体で大騒ぎされてしまうことが奇異に感じられます。

 高等裁判所からみれば、確かに法律用語を正確に理解していない弁護士も多いし、十分に事実関係を調査せず、主張すべきことを主張しない弁護士も多いと映っていることは確かだと思います。ただ、それが新司法試験制度によって、増員となった枠で合格した弁護士の質が低下しているというのであれば、そうは言い得ないと思います。私の見る限り、高等裁判所に出頭している弁護士の殆どが旧司法試験制度下の合格者ばかりだからです。
 だから、質の低下という意味が、弁護士の増加によって、競争が激しくなり、弁護士全体(若手もベテランも含めて)が十分な事実関係を吟味せずに、訴訟を提起している、あるいは、十分に検討時間を取っていないという趣旨であれば、同感できる部分があります。

 実際、弁護士大量増員時代を迎えて、弁護士の仕事も大変厳しくなっているというのが実感です。近い将来、弁護士間に大きな格差が出ることは目に見えています。食べるだけで精一杯という弁護士も出てくると思います。そうなった時に備えて弁護士は何をすべきなのか。私はより迅速で誠実、かつ、卓越した法律事務処理・法的サービスを目指しすかないと思っています。その上で、それを確実にクライアントの皆様に理解していただく努力も大事だと思っています。

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