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2009/08/05 (Wed)

裁判員制度いよいよ運用開始

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 裁判員制度の運用が東京で開始されたようです。東京地裁の第一号事件は大々的に報道されました。各地方でも次々に各地裁の第一号の報道がなされていくのでしょうね。
 残念ながら、私のところには、裁判員制度事件の依頼は未だ来ておりません。

 さて、裁判員制度については、反対論を含めて様々な立場の方がいらっしゃるようですが、実際にスタートした以上、実のある制度になってほしいものです。
 一部報道によると、検察官は、裁判員対象事件については、十分吟味して今までだったら起訴していた事件も控えめにしているという指摘がありました。これでわかることは、今までどれだけ刑事裁判官の判断が検察側に偏ったものだということが判ります。

 刑事事件にやりがいを感じて多くの新人弁護士が刑事裁判に取り組みますが、あまりにも高いハードルゆえ、何を言っても何をやっても裁判官には通用しないのだと考えるようになって、途中でやる気をなくしてしまうことが多いと思います。自分が一生懸命やった結果が報われないとモチベーションは下がって当然です。

 駆け出しの頃、こういう事件がありました。女性が男性が所持していた覚醒剤を、男性が風呂に入っている隙に、嚥下してしまい、女性が死亡したという案件です。この案件、検察官は男性に女性と一緒に共謀して覚醒剤を使用したとして、覚醒剤使用の共謀共同正犯で起訴しました。皆さん、どう思いますか。男性の知らない間に女性が覚醒剤を男性の所持品から持ち出して使用したのに、共謀があったと言えると思いますか。
 私は当然否認して争いましたが、残念ながら、一審で敗訴し、二審でも敗訴しました。 
 これでは、明確な「共謀」は認定されなくても、「共謀」は黙示でもいい、曖昧でも良いというのと同じであり、刑法の明確性の原則、罪刑法定主義に反すると思います。裁判員裁判だったら起訴しなかったかもしれません。

 裁判員裁判になって、常識的な主張が通るようになって欲しいというのが私の願いです。但し、被害者が直接裁判員に訴えかける場面が出てくると、どうしても量刑が厳しくなる可能性も秘めています。裁判官のリードの仕方も問題となるでしょう。これからも裁判員裁判の動向には注目していきたいですね。

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