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2009/11/14 (Sat)

旧拓銀特別背任事件に上告棄却判決

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 旧拓銀の特別背任事件の最高裁判決について、新聞報道で以下のようなニュースが流れ、テレビでもさかんに報道されました。

 97年に都市銀行で初めて経営破綻(はたん)した旧北海道拓殖銀行の巨額融資を巡り、商法違反(特別背任)に問われた元頭取の山内宏(82)と河谷禎昌(さだまさ)(74)両被告の上告審で、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)は9日付で被告側の上告を棄却する決定を出した。ともに無罪とした1審判決を破棄し2人を懲役2年6月の実刑とした2審・札幌高裁の逆転有罪判決(06年8月)が確定する。
 共謀したとされる融資先のソフィアグループ元代表、中村揚一被告(69)側の上告も棄却、懲役1年6月の実刑とした2審の逆転有罪判決が確定する。
 特別背任は(1)自分や第三者の利益を図るため(図利目的)(2)取締役としての職務に反し(任務違背)(3)会社に損害を与えた場合に成立する。1審は任務違背を認めたものの図利目的を否定。2審は「過去のずさん融資発覚による経営責任追及を恐れ、自己保身のため追加融資した」と図利目的も認めた。
 この点に関する弁護側主張について、小法廷は「上告理由に当たらない」とだけ述べた。

 新聞の解説によると、旧拓銀以外で元頭取らが不正融資の責任を問われた福徳銀行事件では、図利目的を否定し無罪確定。日本長期信用銀行の粉飾決算事件では、最高裁が「厳格な査定を求める新会計基準の適用が明確でなかった」と元頭取らを逆転無罪とした。日債銀事件も最高裁で有罪が見直される可能性が高いということです。

 さて、本件で私は中村被告の弁護人を務めておりましたが、このような結果になって本当に残念に思っています。
 一審無罪判決が一転逆転され実刑判決が下されました。あの瞬間傍聴席を埋めていた多くの方々からうぉーという何とも言えないうめき声が聞こえました。この事件を有罪だという意見をもっていた方々で実刑相当と思っていた方々は、当の裁判官をのぞいて誰もいなかったと思います。
 拓銀が破綻したのは、ソフィアグループへの融資があったからだけではありません。いわゆるインキュベーター路線を引いて積極的な貸し出しをしたのは、今回被告にされている元頭取の皆さんではありません。この件で私服を肥やしている人はだれもいません。
 銀行救済の制度やツールがなかった時代に舵取りを強いられた銀行経営者の判断を実刑をもって断じた判決は誤っていると思います。
 非常に残念でなりません。

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