2010/01/29 (Fri)
思わず聴いて泣きました〜NHKラジオ深夜便「ラグビーのころ」山口良治*オーディオブック2010:01:29:13:08:54
■
皆さんは、ザ・ブングルという芸人をご存じでしょうか。「悔しいです!!」と叫びながら、力んだ変な顔をするコンビです。その顔と台詞のタイミングがおかしくてつい笑ってしまうのですが、これは、実はテレビ番組のパロディです。元ネタは山下真司さんの出世作、TBSドラマ「スクール☆ウォーズ」に出てくる、ラグビー部の生徒の台詞です。
■
「スクール☆ウォーズ」と言っても知らない人も多いでしょうが、これは高校教師の山口良治(やまぐち よしはる、1943年2月15日 生)先生が、モデルとなった学園ドラマです。山口先生は、福井若狭農林高校、日本大学から日本体育大学へ転入、卒業しておられますが、ラグビーオールジャパンで名キッカーと言われ、伝説の対イングランド3−6、ノートライゲームなどの立役者です。テレビドラマは、その山口先生が、当時荒れていた伏見工業に赴任し、ラグビーを通じて、生徒を立ち直らせて行く過程を描いたものです。
■
大映ドラマで、芝居が濃かったので、当時は真剣に見ていなかったのですが、およその話は知っていました。でも、詳細はよく知らなかったので、この度、アップルストアで、軽い気持ちでラジオ深夜便の山口先生のインタビュー番組を購入したのです。
■
私は、土曜日朝妙に朝早く目が覚めてしまい、布団の中で聞き始めたのですが、話が進むにつれて、どんどんとインタビューに引き込まれていきました。山口先生は、あだ名が泣き虫先生と言われていただけあって、インタビューの途中で、自分で話しているシーンを思い出しては嗚咽するのです。
■
自分がオールジャパンの選手だったことから、初登校の際、生徒が玄関で出迎えてくれるということを思い描いていたが、あに図らんや、ラグビー部員に無視されてしまう話、監督になってから練習試合をセッティングしたが、生徒が逃げ出して集合場所に来ず、山口先生一人で相手方の高校に行って誤り、先輩教師から励まされる話、名門私立花園高校と112点対0で負けて、「勝てるわけない」と生徒がふてくされて戻ってきた時、山口先生が「同じ高校生として悔しくないのか!」と叫んだ時、キャプテンが「悔しいです!畜生!」他の部員も「悔しいです!」「どんな辛抱でも出来ます!」と次々と叫んでいく話・・・・もう聞いている私は、恥ずかしながら、涙が止まりませんでした。きっと、その時の心の琴線に触れたのだと思います。
■
自分が本当に大切にしている組織(職場、家庭、クラス、同好会・・・)を、その帰属メンバーが互いに大切にしていると感じ合えるということは、本当に幸せなことだと思います(そう感じるのは、日本人だからかもしれませんが・・・。)でも、現実は、なかなかそうは行きません。同じ組織や団体にいても、見ている方向は全く違うと言うこともよくあることです。自分の組織に対する思い入れが強ければ強いほど、そのような現実に触れると本当に萎えてしまうものですね。
山口先生のように、ばらばらな方向を向いている生徒をラグビーを通じて一つの方向に向けることができたという経験は学校だからこそ出来たのかも知れませんが、希有なことであり、うらやましい限りです。
価値観が違う人たちが一緒の職場、家庭、団体で生活してみるとそう上手くは行きません。
■
煎じ詰めれば、人間はみな孤独な「旅人」だと思います。家族であっても、離婚もあれば死別もあります。だからこそ、一時、心を通わせることに幸せ感があるのだと思います。目や心を閉ざしたり、自分の目指す道ばかり探していると、道ばたに咲いているきれいな花を見逃したり、道に落ちている宝物を見落としてしまうのかもしれません。

