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2010/03/17 (Wed)

「時間とお金」〜交通事故と遅延損害金*交通事故

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 交通事故の場合、事故発生日から損害賠償される日まで、年5分の遅延損害金が付加されます。また、訴訟で判決を得た場合、弁護士費用も損害額の1割を請求することができます。
 但し、示談解決の場合には、遅延損害金と弁護士費用は被害者側が譲歩し、その引き替えに、早期解決をはかるということが行われるのが実務です。訴訟提起後は、判決に至る前に和解で解決する場合、弁護士費用や遅延損害金は付加されませんが、ある程度、それらに配慮した和解金額が提示されることが多いと思います。

 和解というのは、互譲が条件ですから、譲る部分がないということになると、判決しかありませんが、その場合には、遅延損害金と弁護士費用を支払ってもらえますが、時間はかかることになります。
 時間がかかると言うことは、当事者の皆さんにそれだけ訴訟のストレスも継続するということになります。
 また、判決をもらったからといって、必ずしも自分に有利な結果が得られるとは限りません。判決をもらうことにはリスクを伴うこともあるのです。私が経験した訴訟では、一審で相手方に1000万円程度の勝訴判決がでたのに、これに満足せず、相手方が控訴したので、当方も付帯控訴(控訴された相手方が出すことが出来る上訴方法)ところ、結局、逆転して請求棄却となったことがあります。相手方にはお気の毒でしたが、致し方ありません。また、絶対に負けることがないと思っていた訴訟でも思わず敗訴して、控訴を強いられることもあるのです。
 訴訟をどのように終わらせるかは、弁護士の事件を読む力が試されるときでもあります。

 もう一つ、交通事故で見落とされがちなのは、自賠責保険金の充当先です。最高裁判例によると、自賠責からの保険金については、損害の元本と遅延損害金の合計に満たないときは、まず、遅延損害金に充当されるということになります。例えば、損害額1000万円、遅延損害金が事故発生日からまる2年間で100万円(元金×0.05×2)で、自賠責保険金が75万円入った場合、損害額の元金は金925万円に減るのではなく、遅延損害金の一部が減るだけで、損害額は金10000万円のままということになります。
 このような計算方法は、判決が予想される場合、結構大きな違いになって現れてくるはずです。

 交通事故の遅延損害金の発生日は、事故日とされています。これは債務不履行では、履行を請求した日の翌日からとされているのに比して、かなり債権者に有利になっています。これは不法行為の被害者を手厚く保護しようという民法の考えがバックグランドにあると思います。
 特に、極めて大きな違いになります。事故から症状固定までかなり時間がかかってしまうような重傷案件では、遅延損害金が賠償の大きな要素になることが多いと思います。

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