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2010/03/29 (Mon)

訴訟委任状は何故認め印でいいのでしょうか*裁判

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 昨今、書類に、実印を要求され、印鑑証明書まで提出しなければならないことが多いですね。場合によっては、運転免許証や健康保険証のコピーも必要なことがありますね。
 ですから、訴訟委任状を提出する場合、依頼者の方から「実印でなくても良いのですか。印鑑証明はいらないのですか。」とよく聞かれますが、印鑑証明書は不要とされ、認め印でよろしいことになっています。
 これは、弁護士の信用力によって、本人が間違いなく委任状を作成しているということが保証されているということでしょう。今のところ、トラブル無く通用しています。今後、東京の弁護士が地方の依頼者から受任したが、実は、本人は知らなかったというような事件や、弁護士が勝手に認め印を押していたという事件が発生すると、この制度もすぐに見直されてしまうことになるでしょうね。
 でも、少なくとも今は、弁護士が依頼者の意思確認をしないまま委任状を出すことはないという前提に立って、認め印による委任状提出でよろしいということになっています。

 裁判が和解で終了する場合も、同じように、依頼者の方に「今日の和解手続に、印鑑証明や実印をもって参りますか。」とよく尋ねられますが、これも不要となっています。
 裁判所では、和解調書というものが作られますが、裁判所の印鑑が押されているだけです。
 こちらの方は、弁護士と言うよりも、法的な最終判断者としての裁判所の信用によって、当事者の印鑑は不要とされているという理解でよろしいと思います。

 印鑑証明書が絶対という風潮は逆に恐ろしい結果を招くことがあります。例えば、保険証券を無くした場合でも、印鑑証明書があれば保険金を受け取れますが、そこで重視されるのは、署名ではなく、印鑑だけです。保険証券の署名と保険金請求の署名が明らかに違っていても、印鑑証明書と実印が押されていれば、保険会社は免責されます。印鑑登録カードは、非常に大切なものということになります。
 保管にはくれぐれもご用心を。日本は徹頭徹尾印鑑社会です。署名は、捺印さえあれば代行できるという国なのです。

 追伸
 人を信用できるという性善説に立つと手続は本当に楽です。しかし、性悪説に立って信用できないとなると、面倒な手続が必要となります。マネーロンダリングによる銀行取引の際の身分証明、テロ対策のための空港での面倒なチェック等数えたらきりがありませんね。

 
 

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