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  • 過払い金だけ回収して終わり・・・それでいいのでしょうか。
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2010/04/30 (Fri)

ガンの原因は・・・たばこ、野菜不足、塩分取りすぎ、運動不足・・・煙草、本気でやめませんか。2010:04:30:19:36:40

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 インターネットの記事によると、がんの原因に関するエビデンス(科学的根拠)が集積した米国の研究では、がんで死亡した700万人ものデータから原因を分析すると、以下の通りだったそうです。
 とても興味深いので要約して紹介します。

**********************************************
 第1位はたばこ。すべてのがん死亡の21%が喫煙の煙による。両親が喫煙する家庭で25年以上過ごした子供は将来、肺がんになる割合が2倍。
 第2位野菜や果物の摂取不足が第2位。抗酸化物という、がんを予防する成分がポイント。
 第3位は塩分の取り過ぎ。日本など東アジア諸国が問題で、胃がんの重大な原因となっている。塩分摂取を減らすだけで、胃がんは撲滅できる可能性もある。日本人に限っていえば、がん死亡の14%ぐらいが、これによると推測される。
 第4,5位はウイルスと運動不足が4位、5位と続く。肝臓がんと子宮頸(けい)がんがウィルス、運動不足は、大腸がん、乳がん、子宮がん、肺がんなどに関係する。
 第6位は肥満。運動不足と裏腹のようだが、独立したがんの原因で、がん死亡の3%を占めている。
 第7位はアルコール。口腔(こうくう)がん、咽頭(いんとう)がん、食道がん、乳がんの原因。
 第8位は空気汚染。空中にただよう煙やほこり、スプレー噴霧などが、すべて肺がんの原因になる。
 第9位は、医療行為として行われるレントゲン検査や薬剤の副作用だ。
***********************************************
■ 
 1位のたばこだが、一番問題な点は他人にも影響を与えていることです。肥満は人に迷惑をかけませんからね。たばこを吸うときにはくれぐれも他人に迷惑をかけないように心がけたいですね。ちなみに、私の事務所は絶対的禁煙スペースになっています。
■
 ちなみに、遺伝することが証明されているがんは全体の5%に満たないとのことですから、生活習慣が大きな要素です。そして、がんは身体の再生部分の突然変異によって発生しますが、年齢が進めば進むほど、身体の細胞が再生する回数は増えるわけで、それだけがんによる死亡率は高くなるという理屈です。
■
 がんにならないためには、適度な運動と、バランスの良い食事。そして、何よりストレスは行けませんね。ストレスを感じると、飲み過ぎ食べ過ぎて、たばこの量も増え、刺激物が欲しくなり塩分も増えます。
 実は、がんにならないためにはストレスにさらされ続ける身体をいかに労って、ストレスを解消していくかに掛かっているのではないかと最近思っています。

2010/04/29 (Thu)

30日(金)はお休みします。5月6日から平常営業です。2010:04:29:13:23:50

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 もうすぐ GWに突入しますが、当職事務所では30日の金曜日はお休みを戴きます。ご了承下さい。
 後は暦通りですので、4月29日〜5月5日まで事務所は休みとなります。
 よろしくお願いします。
■
 GW前に相談をしたいという方からどんどん電話が来て、忙しく過ごしております。
■
 この間皆様はどのような計画を立てていらっしゃいますか。
私は、5月31日から6月4日の一週間、医療事故紛争解決システムの視察をするために、ドイツとオランダに出かけてきますのでその準備をします。
 一昨年はイギリスとフランスに視察に行きましたが、医療事故事件に対する姿勢について考えさせられ、認識を新たにしました。そこで、今回は、前回イギリスとフランスに行ったメンバーを中心に全国の十数名の弁護士と一緒に、再度欧州に視察に行ってきます。
 私は、コーディネーター役で、企画・手配を担当しています。
 このような予定が控えているため、GWは、仕事に時間を費やさねばならない状況です。
■
 皆様も有意義な時間をお過ごし下さい。

2010/04/28 (Wed)

過払い金だけ回収して終わり・・・それでいいのでしょうか。2010:04:28:17:08:55

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 弁護士や司法書士の方に「過払い金だけ回収してもらいました。過払い金をもらって一時期は楽になったのですが、やっぱり生活が苦しくなりました。」という相談を受けることがあります。
 今、過払い金だけを回収して、相談者の方の債務全体をどうするかということに取り組まない弁護士や司法書士がいるということが問題になっています。
■
 過払い金の回収は、報酬金に直結していて、それほど手間がかかりません。このため、このようなことが行われていると思います。また、自己破産や再生など当面考えたくない、できれば先延ばしにしておきたいという多重債務相談者の方のマインドにマッチしているという面もあるのでしょうね。
■ 
 本当は、過払い金を回収しつつ、そのお金で、弁護士費用をまかない、月々の支払いをゼロにするということをすべきです。
 過払い金が多額にあっても、自由財産で100万円まで使うことができます。
 結局、過払いを回収しても、債務がそのままの状態では根本的な問題は解決していないことになります。
■
 問題を先送りしておきたいというのは、ありがちな人間の心理です。その積み重ねが多重債務を産んでいるとも言えます。
 多重債務がどうして生まれたのかを弁護士と徹底的に相談して見つめ直す必要があります。
 収入に見合わない住宅を購入してしまっている場合もあります。その場合には、思い切ってマンションを処分してしまう方法も考えるべきです。
 また、収入に見合わない高額な生命保険に加入している方もいます。
 夫婦間の会話が足りなくて、借金のことが言い出せないでいたことが原因ということもあります。
■
 人に話すことによって、目の前の問題を整理することもできます。弁護士には守秘義務があります。安心してお話し下さい。

2010/04/26 (Mon)

消えてしまった美しい習慣~お見送り~2010:04:26:11:28:58

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 日本には古来見送りという風習があったように思います。
 結婚式の跡、鉄道の駅まで友人達が新婚挙行に旅立つ新郎新婦を見送りに行く習慣がありました。羽田空港では、デッキから飛行機が飛び立つのを見送っていましたね。
 そういえば、私も学生の時、友人が北海道大学を卒業してふるさとにもどるのを見送りに行ったことがあります。数十円の入場券を買って、ホームまで行った記憶があります。
■
 裁判所でも昔はお見送りというのがありました。裁判長や所長が転勤するとき、職員が玄関でお見送りをするのです。この風習は、私が修習時代にはありましが、徐々に見送られる方が、気恥ずかしいと言うことで、辞退する方が多くなってしまい、今では、お見送りという風景は見なくなりました。
■
 弁護士会の行事でも、全国大会の翌日、観光バスツアーに行く弁護士の皆さんを、主催者の弁護士がお見送りするという習慣がありました。これはちょっと行き過ぎでしたね。
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 もう十年以上も前になりますが、サハリン州の弁護士会を訪ねたことがあります。北海道弁護士会連合会とサハリン州弁護士会の交流会のためです。我々は、数日間を過ごして、サハリン州の弁護士の皆さんと親しくなったのですが、旅立つ日の朝、我々を接待してくれた弁護士5,6名が全員ユジノサハリンスク空港まで見送りに来てくれて、飛行機が旅立つまでずっとデッキで見送ってくれたのを覚えています。とてもうれしい気持ちになりましたね。
■
 どうですか。最近お見送りをしていますか。
■
 余談ですが、駅のホームでは、万歳三唱や胴上げなどが行われていましたが、胴上げの時、落とされて大けがを負ったという報道もありました。そういえば、昔はよく人が座ろうとしている椅子をずらして、椅子があると思った人が腰から落ちるといういたずらが、流行っていました。会社の従業員間でそのいたずらをして、それで女子従業員が下半身麻痺になってしまったという悲しい報道もありました。
 いたずらは辞めましょう。

 

2010/04/22 (Thu)

厚生科学研究「 脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する調査研究」スタート*交通事故2010:04:22:19:57:07

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 報道によると・・・・交通事故や転倒をきっかけに脳や脊髄(せきずい)を取り巻く髄液が漏れ出る「脳脊髄液減少症」について、厚生労働省は12日、診断するための検査について保険適用を認めるよう全国に通知する方針を固めた。負担軽減を求める患者らが要望していた。一部の健康保険組合では認めていたが、ばらつきがあったという。保険適用されれば、頭痛や目まいなどの症状が原因で検査を受ける場合に患者負担が軽減される。ただ、同症は、健康保険で医療機関が診療報酬を請求する際に使う保険病名としては認められておらず、有効とされている治療法「ブラッドパッチ」も保険の適用外となっている。・・・・厚労省では、2010年度厚生科学研究として「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する調査研究」(研究代表者=嘉山孝正・山形大医学部長)を立ち上げ、診療のガイドライン策定を目指している。長妻厚労相はブラッドパッチの保険適用について、「診断のガイドラインをまとめていただいた上で、次回の診療報酬改定の中で検討していきたい」と述べた。・・・・
■
 むち打ち症などの後身体の調子が戻らないという方も多いのですが、脳外科医の方の一部で、「脳脊髄液減少症」の診断をするグループがいらっしゃいます。本当に大まかに言うと、脳脊髄液が減少するため、脳髄液に浮かんでいる脳が下がり、様々な症状を産むというのがその理屈です。このため、起立すると、めまいが生じるという症状が典型的なものになります。そして、漏れをなくすため、自家血でその漏れ箇所を塞ぐという処置がいわゆるブラッドパッチになります。局所麻酔下で硬膜外穿刺を行って自家血を注入すると、血管からでた血液は異物として処理され(血液の細胞とくに貪食細胞によって処理されます)このときに炎症を誘発する物質が放出されます。つまり炎症により血液が吸収され程よい癒着が起こって漏れがとまりまるという理屈のようです。
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 最も有名歴史も古いのが腰椎穿刺後の髄液漏出による低髄液圧症候群とよばれるものですが、この減少が、いわゆる鞭打ち症によって、生じるかどうかについては、海外でも詳細な検討はなされておらず、その関連は大きな検討課題になっていました。現実、交通事故による被害者の方で、この病名と診断され、治療を受けている方も多いのですが、自由診療であり、かつ、保険会社側では頚椎捻挫との因果関係を認めていないところが多いので、治療費の負担で悩む方が多いのです。
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 今回、厚生省の研究が進むことで、混乱している実務に一定の方向性が出されるのではないかと思われます。
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2010/04/19 (Mon)

北海道大学法学部の思い出*ライフ2010:04:19:15:01:42

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 北海道大学法学部から、高校生向の広報誌の原稿「先輩からのメッセージ」を依頼されました。原稿は700字程度の短いものなのですが、書いていく内に、倍ぐらいの字数になってしまいました。
 折角なので、短くする前に、このブログに掲載したいと思います。

***********
■
 私は、札幌南高校を卒業して、昭和52年に北大に進学、法学部を昭和59年卒業し、その後4年を費やして、司法試験に合格して、弁護士になり、今札幌で弁護士をしている(弁護士法人高橋智法律事務所代表)。
■
 私が法学部に在籍したのは、当時は、景気が良く、法学部を卒業したら、大企業や公務員になるというのが当たり前の時代に、あえて合格率2%という最難関試験を受けることを選択する者は周囲から見ると「愚か者」であり、「異端児」だった。
 大学側も、司法試験の合格者が何人出ようと出まいと全く大学の価値には関係ないという姿勢であり、全くといって良いほど、無関心であった。そして、そのことを公言して憚らない教授の方もいた。今、法科大学院の生き残りをかけ、司法試験の合格率に一喜一憂している時代とは雲泥の差である。
 そんな時代にあって、異端児達は、現役時代そして卒業してからも法学部の自習室で勉強していたが、自然と当時法学部の1階にあった談話もできる大きな「給湯室」スペースに集うようになっていった。ここには最盛期30名前後の司法試験受験生が集っていた。そして、いつしか「給湯族」と呼ばれるようになっていた。「給湯族」はまさに周囲の学生から達から見れば「異端」であり、現役学生が使うべき自習室や給湯室を無断で使っている、疎ましい存在だったに違いない。
■
 しかし、北大からの司法試験合格者のほぼ全員が給湯族出身者であったのも事実であった。受験生2万人に対して500名しか合格しないという合格率2%の時代(現在は2000名合格で、合格率30%程度)にあってことを割り引いても、北大からの合格者は、他の国立大学からみて非常に少なく、毎年3名から6名程度だったが、もし、給湯族がいなかったら合格者ゼロという年が何年もあった。曲がりなりにも北大法学部に入学者しようとする高校生に、当時の法学部が司法試験挑戦の灯りを灯し続けて来られたのは、給湯族の存在があったからであった。
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 給湯族は、ただ、お茶を飲み、食事をしていたのではない。択一試験、論文試験に備えて、皆で、様々な議論をしていた。互いに、その実力は判っている。だから、給湯族から合格者がでると強烈にうらやましいという気持ちが起きると同時に、あいつでも受かったのであるから自分が合格しないはずがないとか、次は自分の番だろうと考えることができた。だから、私もモチベーションを途切れさせずに最終合格を目指すことができた。
 みんな金がなく、いつも決まった服を着て給湯室に出入りしていたが、時間だけは自由に使えた、そして、司法試験合格という目標に向けてひたすら努力すれば良かった。ある意味贅沢な時代であった。そして、そこには、無謀と思われながら、一途に、鈍牛がごとく最終合格を泥臭く目指す姿があった。
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 私が合格を果たした年、現役学生から、卒業生の自習室利用や給湯室の利用に抗議する声が上がった。疎まれていた給湯族は、法学部から排除された。当然ながら、その翌年から北大の司法試験合格者は激減した。
■
 今、時代は流れ、司法試験の門戸も大きく開放された。司法試験を目指すことは異端なことでも無謀なことでもなくなった。むしろ、北海道大学は地方の大学にあって司法試験合格率トップテンに入るような、司法試験に挑戦する学生をサポートしてくれる大学に変身し、私も、その非常勤講師として一翼を担っている。
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 時代は変わったが、北海道大学法学部学生の司法試験受験スタイルは変わらないと思う。東京の緒大学のようなスマートさは全くないが、鈍牛がごとく、一歩ずつ、あちこちにぶつかりながらじっくりと実力を付けていくのは北海道大学のスタイルだし、北海道の風土に根ざした勉強スタイルだと思っている。
 そして、それこそが、北海道大学出身者の、本州のスマートな学生には絶対に獲得できない魅力だと思っている。
■
 給湯族出身の弁護士、裁判官、検察官は、どの分野でも、渋く輝いき、独特の存在感を示している。

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2010/04/17 (Sat)

裁判員裁判の量刑、殺人や性犯罪で重い傾向*裁判2010:04:17:14:00:20

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 報道によると・・・昨年8月に始まった裁判員裁判では、プロの裁判官のみによる裁判(裁判官裁判)と比べ、殺人や強姦(ごうかん)致傷といった事件では、量刑が重くなる傾向がみられることが、最高裁が16日に公表した裁判員裁判の実施状況の調査で分かった。国民の常識を判決に反映させることが目的の裁判員裁判で、量刑に変化が表れるか注目されていた。殺人事件は、裁判官裁判で計453件あり、最も多かった量刑は懲役9年超11年以下の69件だったが、裁判員裁判の63件では、同15年超17年以下が11件と最も多かった。傷害致死では裁判官裁判の場合、3年超5年以下が109件と最も多かったのに対し裁判員裁判は5年超7年以下が11件で最多だった。性犯罪である強姦致傷や強制わいせつ致傷でも同様の傾向がみられ、強姦致傷では、裁判官裁判では3年超5年以下にピークがあったが、裁判員裁判では5年超7年以下が最多だった。一方、事件数の最も多い強盗傷害や覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)では大きな差がみられなかった。・・・執行猶予付き判決では、裁判員裁判の方が、保護観察を付ける割合が高いことも鮮明になった。・・・
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 予想されたことではありましたが、裁判員裁判下だとどうしても量刑は重くなりがちのようです。もちろん、犯罪被害者が刑事裁判に大きく関与できることになったのも影響していると思います。
 裁判員は裁判に参加しながら、自分をどの立場に置いて見ているのかというのが問題だと思います。大抵の方は自分が被害者だったらと思うのではないでしょうか。その立場に身を置いたら当然量刑は重くなってしかるべきなのでしょうね。
■
 ところで、本日の北海道新聞で札幌地裁にいる傍聴マニアの方々がイラスト付で出ていました。十数人の皆さんが刑事裁判を中心に常に傍聴をしているそうです。そして、中には、実際に、被告人の方に接見に出かけていって、被告人自身から話を聞くのだそうです。そこまで、活動範囲が大きくなっているとは思いませんでした。このような傍聴マニアの方は裁判員制度実施から増え続けているそうです。
 気になる方は、記事を読んでみてください。イラストの似顔絵がとても似ているので驚きました。
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 裁判員裁判を機に、刑事裁判に対する関心が高まっているのは良いことですね。
 もし、学校や職場で刑事裁判の傍聴の機会があったら、是非一度行かれてみるとよろしいかと思います。

2010/04/15 (Thu)

「こんな日弁連に誰がした?」小林正啓著・平凡社新書(760円)〜読書ノート2010/№82010:04:15:12:00:43

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 著者は、青森県生まれ東北大学法学部卒の弁護士の方です。本の帯には以下のような記載があります。・・・自滅に向かう、エリーたち。最高裁vs日弁連/人権派弁護士vsバブル弁護士、なぜ司法試験合格者3000人を推進?食えない新人弁護士の出現・・・・。弁護士増員に反対していた日弁連は、あるとき、手のひらを返したように賛成に転じ、大増員を推し進めた。その結果、弁護士は過剰となり、日弁連は組織として滅びの道を歩むこととなった。日弁連は、いったい何を間違えたのか?多くの弁護士ですらその過ちを知らない今、戦後に繰り広げられた骨肉の権力闘争史を明らかにすることは、閉塞状態にある日弁連と司法、そして日本の再生を考える上でも、意義があるはずだ・・・。弁護士の大増員を決めたのに、仕事は全く増えず、法科大学院を出ても、司法試験に受かるのは一部のみ。なぜ、こんなちぐはぐなことになってしまったのか?東西冷戦、バブル崩壊、司法改革・・・骨肉の戦いだった法曹の戦後史をひもとくことで、「日弁連の姿」をはじめて明らかにする。弁護士たちの追い求めた夢と挫折、そして、これからの弁護士の姿とは。
■ 
 タイトルは過激だし、帯の記載も扇動的ではあるのですが、歴史的書物として意義があると思いました。
 私が弁護士になってから始まった司法改革の嵐、そして、法科大学院、合格者の大増員という流れを、その中に居たときは、札幌の片田舎にいてよくわからなかったのですが、このように歴史的に振り返ってみると新たな発見も多く勉強になりました。
 当時の記憶からいうと、当時矢継ぎ早に繰り出されてくる司法改革の波について着いていくのがやっとの状態だったように思います。司法制度改革審議会が行われた1999年から2000年に、司法試験合格者大増員、それに必要な法科大学院構想が承認されたのですが、その会議の進行は間接的に聞こえてくるだけでいったい何が行われているのか恥ずかしながら当時はよく理解できていなかったと思います。
 弁護士である私でさえこうなのですから、弁護士ではない皆さんにとっては、対岸の火事にもならなかった出来事だったのかも知れません。
■
 著者は、弁護士会が悲願としていた法曹一元(裁判官を弁護士から選ぶ英米のような制度)を実現するためには、司法試験合格者大増員や法科大学院構想を受け入れることが必要と判断したのだが、結局、法曹一元は実現されず、後者2つだけが残ったという見方をしています。
■
 こんな日弁連とは、自らの首を絞めるような決定を下してしまった日弁連ということなのでしょうが、では当時どのように動けば良かったのか、最後まで徹底抗戦して、弁護士自治が奪われても良かったのか、そこは考え物だと思いました。また、最後までよくわからなかったのは、結局、司法試験合格者3000人ということを望んだのは誰だったのかということです。弁護士増員はわかりますが、このような数字を出して増員のプレッシャーをかけ、弁護士大増員に向かわせたのは誰だったのでしょうか。結局誰が指導したのでもなく、雰囲気がそうさせたのではないでしょうか。
■
 あるべき司法国家、法治国家とは何なのか。その中で、裁判所と弁護士の果たすべき役割は何なのかについて、みんな同じイメージを抱けていたのでしょうか。私は残念ながらそうは思いません。弁護士大増員によって、理想の法治国家を作るのであれば、司法関連予算を増やし、法律扶助事業を拡大し、裁判所や裁判官を増やし、弁護士が使える権限を拡大する等が必要です。法科大学院制度も、合格率30%というのでは、昔の司法試験制度と変わりなくなってしまいます。なぜなら、その倍率では、法科大学院生は、試験合格を最大目標にせざるをえないからです。法科大学院時代、法曹になることを前提として、弁護士のスキルの習得に大半の時間を費やせるようにならないといけないと思います。今のままでは法学部教育の延長、単なる試験準備勉強になってしまいます。
■
 しかし、一旦動き出した制度は変わらないでしょう。弁護士大増員を抑制しようとしてもそれは多くの国民からはエゴに映ってしまうからです。司法修習の費用さえ貸与されることになれば、弁護士の仕事はますますビジネスライクになっていくことでしょう。その中で、弁護士としてどう生きていくべきかという問題は、深刻な問題として私たちに弁護士に突きつけられてくるでしょう。
 そして、実は、対岸の火事以下の出来事だと思っていた国民にとっても、弁護士をどう選んで、弁護士とどうつきあうかという深刻な問題が突きつけられていくと思います。
■
 弁護士が国民の皆さんのもっともっと身近なものとなって、その存在意義について理解が深まらない限り、あたらな転換期は来ないのかもしれません。
■
 戦前から弁護士の先達がいかにして、弁護士、弁護士会の地位を築いてきたのかという歴史を、弁護士になる時に勉強してもらう必要があると痛感しています。

2010/04/12 (Mon)

覚せい剤密輸罪で死刑〜命の重さは国によって違って良いのでしょうか。*裁判2010:04:12:06:22:13

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 報道によると・・・・麻薬密輸罪で死刑判決が確定していた3死刑囚に対し、遼寧省内で刑を執行した。日本側に執行を通告していた日本人4人全員に死刑が執行されたことになる。中国政府は一連の執行を通じ、外国人にも厳罰を適用することで、麻薬犯罪摘発など社会秩序の維持に向けた強い姿勢を示している。一方、国営の新華社は執行を伝える記事を英文のみで配信しており、国内での反日感情の高まりを避けるのが狙いとみられる。遼寧省は昨年12月、銃殺を廃止したため、薬物注射で執行したとみられる。3死刑囚は2003年から04年にかけて、同省大連市や瀋陽市の空港から日本に覚せい剤を持ち出そうとした麻薬密輸罪に問われ、07年に死刑判決が確定した。中国の刑法は覚せい剤50グラム以上の密輸について、懲役15年か無期懲役または死刑と規定している。・・・・
■
 この問題で、多くの皆さんが驚いたのは、中国では覚せい剤密輸罪で死刑になるのだということ、つまり、日本における覚せい剤取締の考え方と中国のそれとは大きな差があるということでしょうか。中国では、人の命よりも、覚せい剤密輸によって乱される秩序維持の方が価値があるということになります。恐ろしいことです。
■
 しかし、私は、それよりも、この報道を聞いて、殆どの人が死刑執行を仕方ないことと容認していたことでしょうか。その背景には、覚せい剤を持ち出そうとした奴が悪いのだから厳罰に処せられても仕方がないという気持ちがあるように思います。そして、それを突き詰めていくと、自分が中国に行って覚せい剤を密輸するような立場に立つことはないという考えがあるように思います。
■
 刑事被告人の処遇や処分については、対岸の火事としか受け止めていない人が殆どのように思いますが、実際に刑事事件の被告人の立場になっている方々の中には、刑事事件を起こす前までは、まさか自分が刑事事件を起こすなって思いも寄らなかったという方々が数多くいらっしゃいます。
■
 犯罪を犯したものに対する冷たさ、無感覚さはどこから来るのか。実際には、特別な人が犯罪を犯しているわけではありません。誰もが犯罪を犯してしまう可能性を秘めている。それだけ弱い存在なのです。しかし、自分だけは犯罪を犯すはずがないと多くの日本人が考えています。不思議な感覚だと思います。
■
 もし、覚せい剤の密輸ではなく、業務上過失致死で厳罰が下されたり、同意殺人で厳罰が下されたり、介護疲れの人が殺人を犯してしまった等のケースで、日本人の情に訴えるような犯罪だったらどうでしょうか。もっと、死刑について議論が巻き起こったのではないででしょうか。
■
 交通事故でも医療事故でも、人が死亡した時の価値の低さに驚かされることがあります。命の価値は本当に2000万円から3000万円で良いのか、今一度考えてみませんか。

2010/04/08 (Thu)

「消えた警官」ドキュメント菅生事件・坂上遼著・講談社(1700円)〜読書ノート2010/№72010:04:08:11:32:58

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 昭和30年頃起きた菅生事件をご存じでしょうか。私を含め、知らない人はかなり多いのではないでしょうか。帯にはこう書かれています。国家権力犯罪に挑む「調査報道」の原点。「だれか市木を捜してくれ!」大分県で起こった駐在所爆破事件・菅生事件。国家権力が、ここまで謀略の限りを尽くすのか!若きジャーナリストたちの執念が、ついに「消えた警官」を追い詰める。驚くべき「権力の犯罪」と、それに挑んだ「調査報道」の原点を追ったサスペンス・ノンフィクション。・・・・
■
 皆さんは菅生事件をご存じでしょうか。関口宏のサンデーモーニングに出ている毎日新聞社の岸井さんが時々引き合いに出している事件ですが、実は私はその内容をよく知りませんでした。菅生事件は、大分の小さな集落の駐在所が爆破された事件ですが、当時共産党員の起こした事件だとして、複数名が現行犯で逮捕されました。一審は有罪でしたが、二審になって、当時囮捜査員として共産党員らに接近していた市木春秋(読み方によっては四季はる、あき、になる)がクローズアップされて行き、ついに、市木が発見され、二審で証言するということになります。
■
 ここで、一番大事なことは、マスコミと警察の関係です。実は、この事件は毎日新聞が爆発事件現場にいたのです。それは警察から情報をリークされてのことです。このため、毎日新聞は爆破事件の現行犯逮捕という奇跡的な瞬間に出くわすことになります。しかし、それは後日マスコミが警察に利用されたのだということがわかります(だから、毎日新聞の岸井さんがこの事件にこだわるのは理由があるのです)。もう一つ大事なことは、市木春秋を見つけたのが、共同通信社の記者達だったことです。事件を単に警察発表に頼っていないで、自ら調査して報道することの重要性を元NHKの記者だった著者は説こうとします。
 多くのえん罪事件では、事件当初マスコミはいつでも警察発表をあたかも真実かのように報道しています。警察の発表にぶら下がっている取材では、いつでも良いように権力者に利用されてしまいうということでしょう。
■
 当時の裁判官の訴訟指揮のあり方、弁護人の尋問のあり方など、専門家が今振り返って見ても、参考にべき点が数多くあります。法律に詳しくなくても、読んでいて、いったいこの先どうなるのだろうという興味も手伝い、一気に読んでしまうと思います。また、市木春秋が見つからないまま、二審が結審となりそうになる下りは手に汗を握る場面です。
■
 警察がたくさん動員されているのに、爆発が起きなかったら大変だから、警察側は確実に爆破できる方法をとったはずだと考えた正木ひろし弁護士の着眼点の鋭さには感動します。そして自白偏重ではなく、科学的捜査こそが重要なのだと気がつかされます。
■
 特に、法曹を目指す諸君、マスコミ関係者の方々には読んで欲しい本です。

2010/04/05 (Mon)

Q&Aシリーズ・有責配偶者からの離婚請求は絶対に認められないのでしょうか。*離婚2010:04:05:06:24:10

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 離婚請求をしても、相手方から、原告は有責配偶者だから、離婚請求は認められないという抗弁が出され、婚姻は破綻しているけども、離婚は認められないという判決が下される場合があります。
 世間でよく言われている有責配偶者からの離婚請求と言われているものです。
 判例上、貞操権を侵害した側からは離婚請求が認められないというのが原則になっているのです。
■
 しかし、有責配偶者からの離婚請求でも認められることがあります。
 まず、相手方の同意がある場合です。すなわち、有責配偶者からの離婚請求に対して、復縁は難しいと思う相手方が、離婚には応じるが、その代わり、養育費や慰謝料をきちんと払ってもらうという態度に出てくる場合です。
■
 では、同意がない場合はどうでしょうか。このような場合でも離婚請求を認めた判例があります。どのような場合、離婚が認められるかですが、最高裁判例などを参考にすると、3つの要素が検討されることになります。
 一つは、未成熟の子どもがいないこと(中学生以下が一つのメルクマールでしょうか。)、もう一つは、別居期間の長さが長いこと、最後に、精神的、経済的に配偶者を困窮させることにならないかです。
■
 ですから、有責配偶者からの請求だからといって、からずしも離婚をあきらめることはないし、逆に、有責配偶者からの請求だから離婚に同意しなければ良いのだと思い込むことも正しい態度とはいえないでしょう。
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 このようなケースで男性側に付くことがありますが、いつも疑問に思うことは、婚姻は破綻しているのに、このようなケースでどうして法は容易に離婚を認めないのだろうかということです。人の心は買えません。離婚請求が仮に否定されても、復縁することなどありえないのです。しかし、離婚は認めない。これはどこかおかしいと思うのです。
 私は、離婚を認める代わりに、慰謝料の支払い、養育費などの点で大幅な増額をすることによって、すなわち、意に反して離婚が認められる側に相応の補償をする方法によって、離婚を認めてはどうかと思っています。
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 日本の場合、余りに離婚要件が厳しすぎる、これでは、結婚する人が二の足を踏むのではないかと懸念するのですが、結婚するときには、一旦結婚したら離婚するのは難しいぞと思って結婚する人はいないようですね。でも、これから結婚しようとする方は、この程度の知識はあった方がよろしいかと思います。

2010/04/02 (Fri)

大学の入学式を覚えていますか。*ライフ2010:04:02:11:30:07

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 受験期を迎えていた娘が、幸運にも東京の希望大学に合格することができ、晴れて進学することになりました。
 私も、新生活がどのようなものか、入居する学生会館を見学しがてら、家内と共に入学式に出席してきました。
 入学式では、学長挨拶や東芝の相談役の方のお話などがありましたが、とても良かったですね。自分の入学式に学長がどのような話をしたのか、残念ながら、思い出そうとしても思い出せないので、比較はできないのですが・・。
 学長のお話の内容は少子化社会を迎えるに当たって、日本の国民の1人1人の能力を高める必要があるというものでした。独立自存の精神で、受動的に学ぶのではなくて、1人1人が自分の頭で今何をすべきなのかを考える必要があると説いておられるのです。
 東芝の相談役の方のお話は、好奇心をもって、何事も取り組み、グローバルな視野を持とう。そのためには、英語を使って、資料やHPを読むのではなく、実際に外国の人と話し合って会話してコミュニケーションすることが大事だ。だから、大学時代に語学を習得しておく必要があるというものです。さすが、大企業相談役の方ですね。原稿を読まず、真っ直ぐ、学生を見て話す態度はすばらしかったです。
 お二人のお話は、とてもわかりやすく、ためになるお話でした。
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 さて、新入生はこれから始まる学生生活にワクワク・ドキドキでしょうが、親として結構頭が痛いのが仕送りですね。よく子どもを本州の大学に通わせている友人から結構大変だと聞かされていましたが、本当にそのとおりですね。仕送りを続けるということは親でなければできないことでしょう。周囲にも、お子さんを海外の大学に出したり、留学させたという女性がいますが、本当に大したものだと熟々思います。
 出発を前に、一人暮らしの準備として、家電製品を揃えたり、服を買ったりと結構もの入りでした。学資保険をかけていて本当によかったと思った次第です。・・・・小さいお子さんがいらっしゃる方で、貯蓄習慣が余りないという方には学資保険がお勧めです。
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 私自身は実家から地元の北海道大学に通っていたので、仕送りをしてもらって生活をしていたという経験がないため、仕送りという形では親に負担をかけなかったのですが、長らく司法試験を目指していたため、無収入時代が大学入学後10年は続きましたね。本当に受からなければ只の無駄飯ぐらいでした。よく、両親は長い間黙って面倒を見てくれたと思います。自分が親だったら、ヒステリックに「司法試験なんてもうあきらめて働きなさい」と言っていたと思います。(・・・最後の方は私の両親もさすがにそうなっていましたが・・・。)
 両親が自分を最後まで信用してくれたことに本当に感謝しています。・・・と心の底からいえるのは、今、自分が親の立場に実際になって、仕送りをし始めたからかもしれません・・・。

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