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2010/09/22 (Wed)

検察官による証拠改ざんの根っこにあるもの〜特捜捜査の危険性〜

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 報道によれば、厚生労働省の村木厚子元局長(54)に無罪が言い渡された郵便料金不正事件で、最高検は21日、証拠品として押収したフロッピーディスク(FD)の中身を改ざんしたとして、捜査を担当した大阪地検特捜部の主任検事を証拠隠滅容疑で逮捕した。検察側が描いた事件の構図に合わせて意図的にデータを書き換えたとみて、最高検が同日、異例の直接捜査に乗り出していた。村木元局長を起訴した一連の捜査は、現職検事の刑事責任が問われる異例の事態となった。調べによると、前田検事は昨年7月13日、FDに記録されていた偽の証明書の最終更新日時を、専用ソフトを使って改ざん。本来の「2004年6月1日1時20分」から、「6月8日21時10分」に書き換えた疑いがある。FDは、大阪地検が昨年5月に元同省係長の自宅から押収した。公判には証拠として提出されず、改ざんから3日後の7月16日に上村元係長側に返却された。同検事は1996年検事任官。広島地検や水戸地検を経た後、大阪や東京で主に特捜畑を歩んだ。06年から在籍した東京地検特捜部では、元防衛次官汚職事件で贈賄側の「キーマン」の調べを担当した。・・・・とのことです。

 先ほど来、テレビのニュースショーでは、様々なコメントが出されていますが、仮に、事実であるとするならばでありますが、どうして検察官がこのようなことをしたか分からないとか、個人の資質の問題だとするコメントが多いようです。

 しかし、私には分かる気がします。私が手がけた詐欺事件でも、警察が捜査するのでなく、検察が直接捜査をして、病院長を詐欺の主犯として逮捕・勾留したのですが、このようなやり方は、いつもは警察の捜査を批判的に指揮する立場の検察が警察の役割を担ってしまうため、批判的に捜査を指揮する立場の者がいなくなるのです。
 そして、特捜部や特別刑事部に与えられた使命は、巨悪をあげることですから、当然、巨悪が存在しなければなりません。巨悪がいなければ、自らの存在意義を失うのです。ですから、巨悪を作り出すわけです。
 だから、検察官自らが直接捜査をする特捜のやり方は、非常に危険なのです。
 検察官が巨悪をあげようとしていると、そのストーリーに従って供述する者を検察官は優遇しますし、罪を軽くして欲しい者は、進んで検察官の描くストーリーに乗った供述をするものです。私の手がけた事件でも、病院長が主犯であると供述した共犯者には執行猶予がつきました。しかし、病院長は無罪だったのです。
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 このようにまず検察官がストーリーをつくり、それにしたがった供述調書を連絡を取りながら作るという手法は、巨悪をあげる上では極めて強力な武器になりますが、えん罪をつくる可能性が極めて高い諸刃の剣です。えん罪の犠牲者がでることを分かりながら、それでも巨悪をあげることを優先するというのが今の検察官のやり方だと思います。

 本当に恐ろしい事件ですが、信じられない事件ではありません。
 そういえば、私が手がけた拓銀刑事事件も検察官が直接取り調べる捜査手法でした。

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