2011/05/26 (Thu)
87.6%対20.6% 認容率の差にがく然とする。これで良いのか医療訴訟の認容率。
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最高裁判所の司法統計で、医療訴訟の認容率が発表になりました。昨年の医療訴訟判決の認容率は何と20%になってしまいました。認容率とは、一部でも原告の請求が認められる判決が下される割合です。
一方、一般訴訟の認容率は90%近い数値です。私が医療訴訟を始めた頃は30%台でその後40%近くに上昇。ところが、医療崩壊などが医療訴訟リスクが原因の一つであるという宣伝がなされて、裁判所に影響を与えたのか、あるいは、鑑定人に影響を与えたのか、徐々に認容率は下がりとうとう20%になってしまいまいした。
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原発が安全であるという神話に裁判所が影響されたように、医療崩壊は医療訴訟リスクがその一つが原因となっているという報道などに影響されたと思います。本当にこんなに一般訴訟と認容率に差があって良い物でしょうか。今一度、医療訴訟だけが厳しい基準で運用されていないか、いわゆるダブルスタンダードになっていないかが検証される必要があると思うのです。鑑定は、医師が行いますが、その判断の中で医師を守ろうという意識が大きく働いていないのかが問題でしょう。また、そういうピアプレッシャーが鑑定人にかかっているという現実も裁判所は見逃してはならないでしょう。
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訴訟事件数は大きく伸びず、微増です。面倒な医療訴訟が少なくなって助かったと思っている裁判所の方がいるとしたら、本当に残念です。訴訟が減るということは、裁判所が紛争解決手段として信用を失っているといことですから。裁判所に来る前に解決しているから訴訟の数が減っているのだろうと雑誌で話していた裁判官がいらっしゃいましたが、本当に残念な見識です。裁判所に持ち込めば医療側が勝てる確率が増えるという現状がある以上、患者側が我慢をしている、泣き寝入りしてしまっていると考えるのがむしろ当然のように思います。実際、医療側の代理人から、証拠保全まではされるが、その後何もアクションがないケースがほとんどであるというお話を伺ったことがあります。訴訟のリスクを前に、二の足を踏んでしまっている患者側の姿が目に浮かびます。
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原発事故の被害者はすべて救済されています。医療事故の被害者はほとんど救済されていません。医療事故のリスクは交通事故以上言われているにもかかわらずです。交通事故の場合には非常に因果関係も損害の認定が甘いのに、医療事故には本当に厳しいというのが実感です。医療事故被害には本当に冷たい国だと思います。
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このような状況にもかかわらず、私の事務所には多くの医療事故の方が相談にいらっしゃいます。私は、せめて、こういう逆境を前に、戦う前から諦めてしまわないように、微力ながら尽くしていきたいと思っています。
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