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2011/07/31 (Sun)

学生に土下座・頭踏む・・・ハラスメント被害救済を阻んでいるのは訴訟に対する周囲の偏見

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 報道によると、29日、医学部の50代の男性教授が男子学生に土下座をさせ、頭を踏むなどして「指導の域を超えた暴力行為」があったとして、停職3カ月の懲戒処分にした。また、60代の男性医学部長の監督責任を問い、戒告の懲戒処分とした。同大によると、教授は2月22日、学期末試験の会場で、医学部医学科の男子学生(当時2年)に、思いこみから他の学生がいる前で「おまえはストーカー行為をしている犯罪者だ」などと発言。試験終了後、教授の部屋を訪れた学生に土下座をさせ、サンダルをはいた足で頭を踏み、翌日までに頭を丸めて反省文を提出するよう要求した。教授は翌日、事実誤認を認め、学生に謝罪。学生は大学のハラスメント防止委員会へ被害を申し立てた。学生は4月、教授に330万円の損害賠償を求めて横浜地裁に提訴している。教授は同大を通じ、「教育に携わる者が決して行ってはならない許されざるものであり、学生とご家族に心よりおわび申し上げます」とコメントした。

 この事件、事実誤認があってもなくてもひどい行為です。仮に相手がストーカ行為をしている犯罪者だとしても、土下座させてサンダルをはいた足で頭を踏む行為は許されません。自力救済でさえありません。これが許されると私刑が許されるということになってしまいます。

 パワーにしてもアカデミックにしてもセクシャルにしても、ハラスメント被害の救済を阻んでいるのは、訴訟に対する周囲の偏見にあると思っています。ハラスメント委員会に申し立てても、仲間内でなあなあで済ませようとする傾向があると思います。また、処分となると不十分になりやすく、外部に公表されず、隠蔽される傾向があります。このようなハラスメント被害は、裁判所の力を借りて解決するのが一番ですが、裁判にすると、大きなことになり、周囲から白眼視されるのではないかという思いが、被害救済手段として訴訟手続を思いとどまらせるのではないかと思っています。

 ハラスメントで、訴訟までとは行かなくても、せめて弁護士のところまでは辿り着いて欲しいものです。ハラスメントについて、学内、院内、会社内の議論だけで終わらせてはだめで、外部から法律的な意見をきっちりぶつけて、組織に考えてもらうということが重要だと思います。

 さらには、訴訟になったとしても、請求する側を特別視しないという周囲の理解も必要だと思います。但し、ハラスメント訴訟で被告側の事件を受任したことがありますが、被害者側の思い込みや行き違いから見当違いの請求をされているという場合もあります。
 訴訟となると双方にとって極めて重大な影響があります。訴訟前に、弁護士を介在させての真摯な話し合いを持ち、どの点に行き違いや誤解があるのかなどをチェックする機会があってしかるべきと思います。


 

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