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2011/10/10 (Mon)

「南沙織がいたころ」永井良和著・朝日新書(780円)〜お勧め読書〜

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 歌手「南沙織」が「17才」でデビューしたのは1971年、引退したのが1978年で、篠山紀信氏と結婚したのは1979年です。1954年生まれですから、デビューしたのが17才で、引退したのが24才、結婚したのは25才ということになります。
 1971年といえば、私が13才の中学生、引退した年は大学2年生ですから、まさに青春時代は南沙織と一緒に歩いてきたと言うことになります。
 当時は、三人娘と言われて、天地真理、小柳ルミ子と人気を三分していましたが、結局、17才のオリコン2位が最高位で、天地さん、小柳さんに比べて後塵を拝していたと思います。しかし、どちらかといえば、天地さんは幼いこともたちに、小柳さんは大人に受けていたのに対して、やっぱり中学生、高校生にとっては、南沙織でした。そのまばゆいばかりの輝きは少年たちの心をわしづかみにしました(私も掴まれた一人です)。
 この本は、大学教授の仕事で授業をしていると、「沙織」という名前の女子学生が多いことに気がつき、南沙織との関係を疑い、南沙織を研究してみたくなったということです。確かに、南沙織以前には「沙織」という名前はほとんど付けられていなかったようです。南沙織というのは作詞家の有馬三恵子さんが付けたもので、当初の企画では南陽子という安直な名前だったのだそうです。

 私が、南沙織を評価しているのは、その曲の完成度です。アイドル系のベスト盤CDは数多く持っていますが、往年のアイドルで、今でも鑑賞に堪えて、何度でも聞きたくなるのは「南沙織」だけだといっても過言ではないでしょう。CBSソニーの名プロデューサー酒井政利氏の力が大きいと思いますが、どの楽曲もすばらしい完成度です。17才しか知らないという人はもったいないと思います。私が好きなのは、「哀愁のページ」「早春の港」「思い出通り」「潮風のメロディー」等々名曲ばかりです。特に、「哀愁のページ」はこの時期にどうしても聞きたくなる名曲です。

 この本では、南沙織の本当のバイオグラフィーや正確な情報を知ることが出来ますので、当時の自分自身の記憶を整理することが出来、タイムマシンに乗って、懐かしいあの頃に戻ることもできました。南沙織と沖縄問題を結びつけて考えるという考察もなされていますが、底が浅くて成功しているとは思えませんが、南沙織の時代を懐かしみそこから今を映し出して考えてみるにはとても良い本だと思います。人気絶頂といってもそれはまさに幻のことであり人生にとって何が一番大切かと言うことを考えることもできると思うのです。

 ちなみに、この本では南沙織をアイドル第一号のように扱っていますが、実は違います。アイドル第一号は虚実ない交ぜにして売り出しをして大成功を収めた「藤圭子」です(輪島裕介著・ 2010 『創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』 光文社新書)
 アイドル関連の本では「松田聖子と中森明菜」が出色です(松田聖子と中森明菜 (幻冬舎新書) [新書]
中川 右介著)。これも私のブログで取り扱っています。
 さらに、歌謡曲の歌詞からジェンダー問題を分析をしている出色の本「どうにもとまらない歌謡曲」
舌津 智之 (著)・ 晶文社は是非読んでみて欲しい本です。まさに目から鱗です。



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