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2012/01/11 (Wed)

日弁連会長選挙の行方〜問われる司法改革に対する姿勢〜

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 報道によると・・・会員約3万人を擁する日本弁護士連合会の会長選が11日に公示される。史上初の再選を目指す会長に3人が挑む見通しで、投開票は2月。新人弁護士の就職難が深刻化する中、現在年約2000人の司法試験合格者数をどうするかなどの争点を巡り、混戦も予想される。・・・とのことです。

 前回の選挙では、大方の予想を覆して現会長が勝利しました。それまでの保守本流的な候補者を打ち破っての当選です。さて、今回はどうなるのでしょうか。どの候補者も弁護士の数について積極的に増やそうという候補者は少ないようですね。今、司法改革とは一体何であったのか。日弁連が司法改革にとって来たスタンスをどう評価し、今後どのようなスタンスを取るのかという点が問われるのでしょうね。

 私になりにいうと、司法改革とは、国家が事前規制して国民を庇護するのではなく、自由に市場を開放して、市場原理を大幅に取り入れ、具体的に発生した損害については、自らが弁護士を依頼して補填するというシステムをとる。そのためには、大幅に弁護士を増やす必要があると位置づけられると思っています。そして、当時抱えていた弁護士の偏在は自由競争によって、改善され、さらに弁護士の質の問題も自由競争によって、自然淘汰されていくと考えれたと思うのです。司法改革がなされたのは小泉内閣時代で、日本の社会がアメリカ基準で自由競争で仕切られることになった時期でもあります。

 ここには非常に詰めたい論理があります。自由競争を実現するために、弁護士の数を増やすのですが、そこには当然就職口がない弁護士も出てくるということも織り込み済みだったということです。自由競争とは、そいうこうことでしょう。余りに過激な弁護士人口の増加は確かに、経済的な理由から多くの弁護士を地方に進出させ、国選刑事の担い手を増やしたことになります。
 大幅な弁護士資格を有し、あるいは司法試験に通らないまでもロースクール卒業により得られる資格を持つ人々が社会に進出することはとてもいいことだと思います。少なくとも、今のように相手の議論を遮って大声でがなり立てることが議論に勝つことだという文化を変えていくことになると思うのです。
 しかし、そのためには、ロースクール卒業生を有効に活用する下地が必要だと思います。

 それまでの500名合格という枠が、検察官・裁判官の数を増やさないで、2000名に増やしたのは大きな社会問題を生むことになっていると思います。余りに急激な変化に耐えられないのです。弁護士の間にも、世代間格差が生じています。

 このように就職できないロースクール卒業生をたくさん作り出してもいい、修習のかかるお金は自腹で、という考えは、弁護士に対する社会全体の見方を表しているように思えて残念でなりません。

 弁護士の大量増員、しかも、そのためには資格取得者に大変にお金がかかるシステムを構築したツケは、いずれ社会全体に回っていくと思います。そこには、「社会正義の実現」よりも、ポリシーなく「法律事務の実現」が第一となっていくように思えてなりません。


 

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