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2012/01/16 (Mon)

100日の裁判員裁判・・・もう一度見直したい映画「12人の怒れる男」

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 報道によると・・・東京、千葉、埼玉で相次いだ連続不審死事件でさいたま地裁に起訴された木嶋佳苗被告(37)に対する刑事裁判の裁判員選任手続きで、200人以上の辞退が認められた。任期が過去最高の100日に及ぶためとみられる。審理期間があまりに長いために「仕事に支障が出る」などの辞退の理由が認められたようだ。辞退者が相次げば、裁判員の構成に偏りが生じる可能性もある。本来、やむを得ない理由がない限り原則許されないはずの選任手続きだ。これほどの辞退者を裁判所が認めたこと自体、在任期間が長すぎることを物語っている。・・・とのことです。

 100日の裁判員裁判に対応するには、仕事を持っている人は難しく、主婦とか年金生活者の方になるのでしょうか。どのような方々が裁判員になっているのか興味がありますね。裁判員裁判を採用した以上、このような事件が起きることは最初から予想されていたことでしょう。オウム事件のような事件も起きるわけですからね。

 今回の裁判は、物証がないことから一連の事件をまとめて審理することによって、有罪の心証を取りやすくなるとうことで、検察官の意向が強く働いていると思います。一つ一つの事件をばらして、審理すると、無罪の連発になってしまうかも知れないという危惧感が検察官にあるのではないでしょうか。

 裁判員裁判の報道を見てみると、どうも裁判員裁判を義務として捉える傾向があると思います。刑事事件は国家が訴追し、国の選任した裁判官が裁くという構造になっています。そこに、国民自身が審判官として参加するというのは、極めて民主主義的な意味合いを持っています。陪審員には、そういう意味合いが強いのですが、裁判員は陪審員のような判断権がないために、義務感だけが強調されているように思います。

 いずれにせよ、国民が司法に関わると言うことは、とても大切なことであり、義務感を強調する報道はどうかなと思います。

 陪審員の意味を考える上で、参考になる映画があります。映画 『十二人の怒れる男』原題:12 Angry Menです。以前のブログの記事があるので引用し、紹介しておきます。
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 同映画は、1957年製作のアメリカ映画。名匠シドニー・ルメット監督初回作品です。「法廷もの」密室劇の金字塔として高く評価されている作品です。陪審員の審議開始から終了までの約1時間半は、映画のスタートと終わりに合致しています。まさに、リアリティーあふれる映画です。・・・・父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、法廷に提出された証拠や証言は被告である少年に圧倒的に不利なものであり、陪審員の大半は少年の有罪を確信していた。全陪審員一致で有罪になると思われたところ、ただ一人陪審員8番のみが少年の無罪を主張する。彼は他の陪審員たちに、固定観念に囚われずに証拠の疑わしい点を一つ一つ再検証することを要求する。陪審員8番の熱意と理路整然とした推理によって、当初は少年の有罪を信じきっていた陪審員たちの心にも徐々にある変化が訪れる。・・・・

 陪審制では量刑は裁判官が担いますが、本件では有罪となれば死刑となるのが必定の事件という設定です。陪審制では12人のみで評決を下す必要があり、有罪にしても無罪にしても、全会一致でなくてはなりません。全員の見解が一致しなければ、決議不可能ということで別の陪審が開かれることになります。第一回目の投票では有罪11名対無罪1名。ヤンキースタジアムに間に合わせるために評議を急ぐ者、被告人の居住するスラムを憎む者、移民を差別する者様々な互いの偏見を乗り越えて、議論は進み、一人、また一人と無罪とするものが増えていきます。
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 終始、クーラーがない暑い会議室で、男たちが怒りまくって評議を進めていく中で、一人一人のキャラクターが立っていきます。密室の議論のみが撮影され、陪審員の議論から事件の筋を知る流れになっています。映画の時間はちょうど会議が開始されてから終わりまでの時間と一致するというリアリズムがまたすごい。名優ヘンリー・フォンダが主演。「戦場にかける橋」がなければ、オスカーを取ったに違いないと思います。
 

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