コラム

2020.11.21

灯台下暗しをめぐるあれこれ

日本の魅力、北海道の魅力

同じところにいるだけでは見えないことがあります。
海外を旅してみると、日本の観光地の素晴らしさが分かってきます。その一つが、歴史的建造物や遺跡がそのまま残されていることです。本来、攻め滅ぼされた側が造った建造物などは破壊されますが、奥州藤原氏の平泉や、平清盛が整備した厳島神社が残っていることは不思議といえます。日本には、恨みや祟りが怖いという思いが根付いているため、神様として崇められているのだと思います。だから、これだけ多彩な遺跡が残されており、世界中でも稀なことかもしれません。
また、遺跡はありませんが、北海道は自然の素晴らしさが際立っています。これだけの自然が残され、四季折々の美しさと、暑すぎず寒すぎない気候、そして、食べ物がすべて美味しい土地は、世界中を眺めてもそれほどありません。海外の人々が北海道に魅了されるのは、当然といえるでしょう。

敗者に優しく裏表のない北海道の人々

本州の紛争を担当してみても、北海道という土地の素晴らしさを肌で感じます。北海道は敗者に優しいところなのです。
本州のある土地の破産事件を担当したとき、未だに村八分という制度が脈々と生きていることを思い知らされたことがあります。かつて北海道に渡ってきた人は、競争に敗れた人が多いという歴史も関係しているのかもしれません。
また、北海道の人は、話していることと、お腹の中にあることが一致していることが非常に多いといえます。話している言葉を真に受けて良いのです。 人間関係がシンプルで、とても生きやすいのです。

見方を変えると幸せを実感

依頼者の方々と話していると、「灯台下暗し」で、北海道や日本の良さに気が付いていない人が多いと思います。当たり前のように与えられた環境がどれだけ素晴らしいものなのか。身近にありすぎて、なかなか気が付かないのかもしれません。
人生の灯台に登って遠くのものと近くのものをしっかりと眺めれば、幸せを実感することも多いのではないでしょうか。