コラム

2020.11.21

名前をめぐるあれこれ

多数派と難解派の名字で名前の付け方が異なる?

北海道で多い名前は佐藤、高橋、鈴木ですが、夫婦別姓にならないと、数学的にはどんどん姓のバラエティーは少なくなっていくそうです。確かに、結婚すれば2つの姓が1つになるので、数十世代後には全員「高橋」になっているかもしれません。
事件を担当していると本当にいろいろなお名前があり、多数派の姓の方は名前に凝り、難しい漢字などの姓の方はシンプルな名前を付けられているケースが多いように思います。私も自分の娘の名前にはちょっと凝ってしまったようで…。

離婚訴訟の優先順位は財産分与より「氏」が大事?

離婚問題で女性側から相談を受ける際、まず氏の変更について悩みを打ち明けられることが多くあります。
確かに、結婚や離婚で氏がその都度変わるのは不自由で、社会的な不便さも多いと思います。夫婦別姓制度が早く整うことを希望していますが、離婚問題は実は他にも解決しなければならないことが山積みです。婚姻費用や養育費の額、財産分与……そもそも離婚が解決して初めて、氏の問題があるはずです。

仮の名前でも良い?

ニューヨークのスターバックスコーヒー店に行くと、なぜか名前を聞かれました。私の場合、相手が聞き取れず何度も言い直しました。そもそも名前を言う理由とは?
カップに名前を書いて、そこにコーヒーを入れて、後から名前を呼ぶシステムだったのです。それなら、サミーでもジミーでも良かったのに……。

音読みは違うけれど漢字だけを見ると……

「さとる」という名前の弁護士は札幌に自分を含め4名程度おります。私と、よく間違えられるのは、先輩の高嶋智先生と同期の橋本智先生です。「タカハシとタカシマ」と「ハシモトとタカハシ」は音読みすると全然違います。なのに「髙橋と髙嶋」「橋本と髙橋」は漢字だけを見ると同じに見えるらしいのです。どちらも姓の一字が共通しているだけに過ぎません。しかし、それ故の錯覚なのかもしれません。