2009/03/21 (Sat)
お奨め映画 vol2・「カッコーの巣の上で」〜ロボトミー事件〜2009:03:21:04:15:25
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『カッコーの巣の上で』(カッコーのすのうえで、One flew over the cuckoo'snest)は、1975年のアメリカ映画。日本での公開は1976年4月。アメリカン・ニューシネマの代表作。原作はケン・キージーのベストセラー小説。精神異常を装って刑務所での強制労働を逃れた男が、患者を完全統制しようとする精神病院の看護婦長から自由を勝ち取ろうと試みる、という物語である。1975年のアカデミー賞では、作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞と主要5部門を独占した。
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この映画の中で精神病患者を統制する手段として使われているのが、電気ショックと、ロボトミー手術である。
ところで、札幌地方裁判所で争われた医療過誤事件でロボトミー事件という判例がある。札幌地方裁判所【判決年月日】 昭和53年9月29日判決で、主要な判例集にも掲載されている。この事件は、 医師が患者の身体に対し手術を行う場合には、原則として患者自身の承諾を得ることを要するものと解すべきであり、とりわけロボトミーのように手術がその適応症ないしは必要性において医学上の見解が分かれ、重大な副作用を伴うものである場合には患者の意思が一層尊重されなければならないから、患者の承諾なしに行われた本件手術は、違法たるを免れることはできないと判断された民事事件だ。
判決によると、大脳特に前頭葉の一部に侵襲を加えて精神症状を改善しようとする方法は、ポルトガルリスボン大学神経学教授モニス(EgasMoniz)により一九三六年発表施行され、その後アメリカのフリーマン、ワッツ(Freeman.W,Watts.J.W)らにより体系化され、各国に普及し、また、種々の術式が考察されるようになった。それらを総称してロボトミー(Lobotomy)又は前頭葉白質切截術と呼ぶのが普通である。一九四八年にはモニスの右業績に対してノーベル医学賞が授与された。
しかし、ロボトミー後に生じる人格変化としては医学上一般に次のようにいわれている。即ち人間らしい高度で複雑繊細な欲動、感情、思考が失なわれ、思考行動における積極性持続性、他人への思いやりや協調性、創造的空想力といったものを欠き、刺激に対する単純浅薄な反応、原始的欲動の無抑制、利己的で無反省でなげやりでかつ受動的な生活態度が目立つ。自己及び環境に対する関心の減少、感情の動きの単純浅薄化、感情経験の深さの減退、自発性の低下、創造への欲動の減退、内省力が乏しく抑制力がなくなり性質が外向化し一般に上機嫌となる。すなわち、ロボトミー手術は、その適応症ないしは必要性において医学上の見解が分かれており、重大な副作用を伴うものなのである。
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カッコーの巣の上での主人公(主演ジャック・ニコルソン)は、権力主義的な看護師長のやり方に反撥し、患者を抑圧から解放し、人間らしさを取り戻そうとするが、規則違反を扇動した主人公には電気ショックが与えられ、最後には、ロボトミー手術が施され・・・・。
映画は精神病院の問題点を暴きながら、人間にとって、一番大事なことは何なのか、正常に見える看護師長や医師の方が異常を来しているのではないかなど、深く考えさせられる。また、患者役を演じるアメリカの俳優達のうまさにも舌を巻く。
私と同世代の皆さんなら、みんな知っている名画だが、最近の若者は殆ど知らないらしい。もし、機会があったら、是非見て欲しい映画である。

